アウシュヴィッツで考える、麻生発言(上) アウシュヴィッツ強制収容所を訪問

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 グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
アウシュヴィッツ収容所をムーギー・キム氏が訪問した

さて、最近麻生氏が物議を醸したナチス発言だが、つい先日、わたしはポーランドのアウシュヴィッツを訪問したので、滞在中に書いたコラムをもとに、“野党とマスコミ弱し”ですっかり振り切られてしまった“麻生発言”を再考しよう。

これからお堅いトピックに関して長々と書き綴るが、われらが「東洋経済オンライン」の“グローバルエリートは見た!”の読者の皆様は、グローバルエリート恋愛特集といった柔らかいトピックのみならず、お堅いトピックもしっかり読んでくださると私は確信している。

静まり返る、アウシュヴィッツ行きのバス

今朝方クラコフからアウシュヴィッツ収容所に向かうバスに乗ったのだが、私はこんなに静かなバスの車内にいたことがない。車内ではナチスドイツの行為が当時の映像と共に解説され、私を含めた訪問者は沈黙している。

一時間ほどの強制収容キャンプでの惨劇を描く放映が終わった後、アウシュヴィッツに着くわけだが、この強制収容所で私が見たものをそのまま“他人事”として無機的に読んでも仕方なく、読者の皆様におかれましては、ご自身、ご家族に起こったこと、ないし起こりうることだと想像して読み進めていただきたい。

今は1944年の8月8日、あなたはドイツに100年前に移住したユダヤ系ドイツ人で、名前もドイツ名のルドルフに変えられており、第一次世界大戦ではドイツ軍として戦い片足を失っている、と想像しよう。

次ページ予想外に美しい光景
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