3つ目にバレるのは、旅行先、出掛け先でもハメを外しすぎない「人としての基本的モラル」の有無である。
アイスコーヒー代だけで高級ホテルを満喫する人たち
警戒度を最高レベルに上げて非難したいのが、おカネも払っていないのに高級ホテルの敷地に侵入し、堂々たる上客の雰囲気を漂わせながら、ホテルの施設とサービスをタダで使いまくる人たちである。
彼ら彼女らは、隣の1泊100ドルくらいのゲストハウスに4人で泊まっているのに、徒歩3分のところにある1泊500ドルはするバリの「W リトリート&スパ」のヴィラの、お客専用プライベートビーチやプール、ブレックファストビュッフェなどに、何の権限もないのに平気で侵入し、堂々とタダで堪能してしまうのだ。
途中ですれ違うホテルのスタッフには、皇室水準の立派な手の振り方で笑顔であいさつするものだから、ホテルの人も「きっとこの御方は、スイートルームに泊まっておられる大臣であろう」と勘違いしてしまう。
しかし、よくよく見ると、彼らがこの高級ホテルの敷地やサービスを使う権利の根拠はまったくないのである。そして最後、ホテルのスタッフに見つかったときに「私も客よ!」と言い張るために、アリバイ程度にアイスコーヒー10ドルを1杯買っておくというしたたかさを発揮するのだから、もはやこの世も末であろう。
払った費用はアイスコーヒー代だけであるにもかかわらず、施設の使用時間はどのお客より長いというのだから、そういう人たちを見掛けるにつけ、私は開いた口をふさぐのに、少なくとも来年まではかかるだろう。
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