有料会員限定

「兵器の破片」収集で知るウクライナ戦争の実相/見えてきたロシア軍兵器の実態。そして日本の防衛政策と平和への示唆とは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
ロシア軍のKh-59MK2ミサイル(推定)の胴体の一部。爆発でひしゃげているが、リベットの止め加工や黄色いさび止めらしき加工が見られる(写真:筆者)

ロシアがウクライナに侵攻して、実に4年もの月日が経過した。

この侵攻により、ウクライナは領土の約2割を占領され、現在も停戦に向けた交渉は難航している。この間、ダムの決壊により洪水に見舞われた地域、市街地の大半が破壊された都市など悲惨な状況が続いてきた。

現在もさまざまな都市が、ミサイルや無人ドローンの攻撃にさらされている。その量は膨大であり、アメリカの戦略国際問題研究所(CSIS)の推計によれば、2022年9月〜24年9月に使用されたミサイルだけでも、実に1万1466発にのぼる。

兵器の破片を戦争遺物として研究

当然ながら、使用された兵器は対象施設や周辺に着弾したり、撃墜されたりすることにより、破片として散らばる。この破片を戦争遺物として着目することで、平和や安全保障政策を考えるきっかけにならないか——。このような観点から、筆者は慶應義塾大学総合政策学部の藤田元信教授と共同で、ウクライナの戦争遺物の収集と研究を行っている。

ロシア軍の兵器の破片などからは、日本の安全保障や防衛産業政策などを考えるうえで重要な示唆が得られている(なお、この研究の目的は戦争遺物を元にロシアの産業基盤や戦争の長期化メカニズムなどを理解することにあり、防衛装備品の開発や性能向上を目的とするものではない旨、申し添えておく)。

次ページ4種類のミサイルと自爆ドローンの破片を収集
関連記事
トピックボードAD