「安すぎる旅」商品はもっと疑ったほうがいい

「てるみくらぶ問題」だけじゃない

安さには理由がある(写真:zon / PIXTA)

春の旅行シーズンを直撃した、てるみくらぶの破綻。報道を見て、格安ツアーの闇を感じた人は少なくないだろう。

破産手続き開始の直前まで「現金一括入金キャンペーン」を張った広告を出し、現金をかき集めていたというのだから悪質だ。筆者の周囲にも被害に遭った知人がいた。申し込んだのは報道が出る直前の3月22日。旅行代金は振り込み払いのみ、しかも申込日から2日後までに一括で、という条件だったそうだ。知人は振り込みを済ませたすぐ後に、該当の報道を見て仰天したとのこと。まさに振り込め詐欺に遭ったかのようだと言う。

ここで考えるべきなのは、「安さには何らかの理由がある」ということだ。われわれは、常識以上に安いものに出合ったとき、すぐに飛びつく前に、「なんでこんなに安くなっているのか」をもっと考えたほうがいいのではないか。

もし商品が同じなら、現金払いのほうが、カード会社に手数料を払わずに済むカード払いより売り手側は価格を安く設定できる。だが、「うちは現金払いのみです」という旅行業者に遭遇したら、おカネを払う前に、なるほどと思える理由があるか納得できるまで聞いたほうがいいだろう。そこに何らか「不都合な理由」がある可能性もあるからだ。

空席は安くても売ってしまいたいという航空会社

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旅行代金は需給で動く。年間でいえば年末年始、ゴールデンウイーク、お盆休みはトップシーズンで、人がたくさん動く時期に安さを求めるのは難しい。また1日単位で見ると、ツアー運賃は昼間の時間帯は高くなり、早朝や夜間は安くなる。

ただし、飛行機や新幹線がすべて満席になるとは限らず、一定数の空席が出ることもある。客席をびっちり埋めずに動かすよりは、少々安くてもいいから全席売り切ってしまいたいと作られているのがダイナミックパッケージだ。往復運賃と宿泊のセットで、国内では航空会社が最初に扱い、JR東日本も始めている。

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