「即戦力」として中途採用される人の共通点

1年程度の経験は「評価」に値しない

しかしながら、Kさんのケースでは30代半ばでの転職ですから、どんな経験であれ1~2年程度の経験をもって転職のための武器とするには、かなりの無理があります。なぜならば、通常、どの企業においてもその年齢に求めるのは、20代中頃までの転職者のようにポテンシャルつまり可能性ではなく、即戦力だからです。

即戦力というのはご存じのとおり、対象となる組織(採用者側)から見た際に圧倒的とは言わずとも、少なくとも魅力的な経験とスキルを有している人のことを言います。

では、戦略コンサルに中途で入って1~2年経った状態というのは、どんな状態でしょうか?

おそらくプロジェクト件数的には3~5件程度、それも最初のうちはほぼアウトプットとしてのバリューは出せず、周りの皆に支えられながらようやくよちよち歩きができ始めたような状態である可能性が高いです。

その先のキャリアを展開できるかを考える

年齢的にマネジャークラスでの入社かと思われますが、そこからランクアップもしてない状態、つまり組織において評価をされていない状態でしょう。そう考えると、採用者、特にKさんが狙われているような大手企業の採用者としては、その経験は「おまけ」程度にしか評価できないのが実態です。

Kさんがなぜコンサルを1~2年で辞めるとお考えなのかはわかりませんが、通常、転職をする際に考えるべきは、「その先のキャリア展開をいかに広げることができるか」です。

つまり、誰にとってもこの転職が最後の転職であるという保証はないでしょうから、この転職をすることによって、さらにその次の展望が開けるようなパスを自分で作ることを考えるべきなのです。

言い換えると、転職をすることによって、今の会社にいるよりも自分にとっての将来のキャリア上の選択肢をどれだけ増やせるかが、転職が成功したか否かのバロメーターなのです。

もちろん、その選択肢の中にはそのさらに次の転職というだけではなく、転職した先でそのまま役員などになる、ということも含まれます。

さて、そのように考えますとKさんも、とりわけ現在のエンジニアとして経験がニッチすぎて汎用性がなく、転職するうえでの選択肢が限られているとお考えであるならば、戦略コンサルにおいては、選択肢を広げうる経験や実績を積むことのほうがより重要なのではないでしょうか。

キャリアに限った話ではありませんが、人生のあらゆる選択において、究極のディフェンスとは選択肢が多いことです。選択肢を増やすことが自分と家族を守る最大の武器です。

仮にKさんが、「戦略コンサルにずっといる選択肢はない」ことに加えて、「一般的に35歳程度からは転職が難しくなる」という掛け算で1~2年と考えるのであれば、かなり危険です。

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