「資格に挑む自分」に酔いしれるのは危険だ まず「キャリアの軸」を考えなければ後悔する

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実務経験や学歴が出願条件を満たせず、応募できる会社がほとんどありません(写真:KAORU / PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

27歳の男です。安井さんの連載はいつも興味深く読ませていただいています。今回、相談に乗っていただきたく、筆を執りました。
経済的な事情で大学を中退した後、地元の卸売会社へアルバイトで入社しました。幸い認めていただき、準社員に昇格することができました。が、その後、会社が親会社に吸収されてしまい、上司から「人事権がなくなった。これまでは業績によって正社員に昇格させることができたが、これからはそういう保証はない」と告げられ、転職を考えるようになりました。
そんな折、親戚の会社から声がかかり、安直な気持ちで入社しましたが、これまでまったく親しみのなかった業務内容が合わなかったことと、親族特有の人間関係のややこしさにすっかり参ってしまい、3カ月ほどで退職してしまいました。
その後は在学中に会計のゼミにいたこともあり、職業訓練を受講して簿記の資格を取得、主に経理や会計事務所を中心に職を探しましたが、私の住む地方では基本的に実務経験や学歴が出願条件に課されており、パートやアルバイトを含め応募できる会社がほとんどありません。そこで現在は卸業務中心のルートセールスに絞って就職活動を行っています。しかし、これまで受けた会社ではすべて営業経験者とバッティングしてしまい、落とされてしまいました。
この方向で求職活動をしていて本当に就職できるのだろうか、万が一、採用になったとしても、また続かないのではないかと不安に感じています。こんな自分がこれからのキャリアを築いていくうえで、どのように考えていくべきでしょうか。
長々と書き散らしてしまい申し訳ありません。27歳にもなって本当にどうしようもない経歴ですが、アドバイスをいただけたら幸いです。
無職 岡野

「勝負できる分野」を確立すべき

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まずは、ご自身の「キャリアの軸」となる経験とスキルを確立させましょう。要はこの分野であればちょっとは勝負できる、という分野をご自身の経験を通じて確立することを優先せよ、ということです。

ただし、何もこの軸は、一生それ「だけ」で食べていくことを想定する必要はありません。そこを起点として将来のキャリアの選択肢を広げていったり、または何かあったときに自分にとってのセーフティネットとなりうるようなスキルと経験のことです。

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