ダメな上司は部下に真の「準備」をさせてない 防衛大で学んだ「高負荷」と「イメージ」の重み
新年度がスタートして20日。研修を終えた新入社員が早くも配属され始めている会社もあるでしょう。この春の人事異動で新たに部下や後輩を従えることになった上司、管理職、リーダーも少なくないはずです。
一方、リーダーが思ったように部下や後輩が育たないケースも少なくありません。「どうすれば育ってくれるだろうか」「どう鍛えたらいいかわからない」。そんな悩めるビジネスパーソンも多いはずです。
あえて高負荷をかけること
リーマンショックの後遺症がまだまだ残る時期に上司が突然退職し、私は20代で管理職に就きました。当時、私が在籍していたIT系ベンチャー企業は離職率がピークで80%。業績は伸び悩み、優秀な社員が立て続けに辞めていっていました。事業部の1つを任せられたものの、部下は「過去に2回リストラ宣告」「売り上げが低空飛行を続ける」「会社に不信感しか持っていない」などのネガティブな人ばかりでした。
会社からは予算達成を厳命されるものの、人が入れ替わるので「人材育成」もままなりません。そんな中、ワラにもすがる思いで導入した仕組みが、「防衛大式マネジメント」でした。私自身の実績では部下たちは自立型人材に変わり、目標予算を達成。離職率は6%まで下がりました。
私は、幹部自衛官を養成する学校である「防衛大学校」(以下、防大)を卒業しています。全寮制の防大は、神奈川県横須賀市にある「小原台」と呼ばれる高台で1学年から4学年の総勢1700人が集団生活をしています。4学年から1学年と完全縦割り社会、軍隊に近い厳しい規律の下、将来のリーダーを育てるべく徹底的に鍛えられます。
拙著『防衛大で学んだ 無敵のチームマネジメント』にも詳しく解説していますが、「防衛大式マネジメント」で部下や後輩を鍛えるためのポイントを2つ紹介しましょう。それは「あえて高負荷をかけること」「最高の結果をイメージさせて準備させること」です。
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