「即戦力」として中途採用される人の共通点 1年程度の経験は「評価」に値しない

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そのままでは転職市場ではニッチのエンジニアとしての経験とおまけ程度との評価で終わってしまいます。

戦略コンサルとは、汎用性のある経験とスキルを人によっては身に付けることのできる職場でもあります。ましてや将来的に経営に携わりたいのであれば、そこでの経験はなおさら魅力的です。

せっかく選択肢を増やせるチケットを入手したのですから、ここは少なくともランクアップして、戦略コンサルとしても実績を出して、なおかつファームからも評価されるKさんというポジションを作り上げるべきです。
ところで、戦略コンサル会社はKさんのニッチなエンジニアとしての能力を買って採用を決めたわけでは決してないと思います。

「潜在能力」を開花させるべき

エンジニアとしての経験の横展開(=即戦力)というのももちろんあるでしょうが、それよりもエンジニアとしての思考能力などを評価して、コンサルとしての経験をこの先積んでいけば、Kさんが「潜在的に持っているであろう」能力が開花するはずだとの前提で、失礼ながらKさんの年齢を考えると、けっこう思い切って採用をしているはずです。

であれば、まずはその潜在能力を開花させたうえで次の転職に臨みたいですよね。そういった人であれば35歳であろうと40歳であろうと、転職市場は放置しておかないと思いますよ。

ですから、やはり勤務年数とかではなく、その会社で経験できる限界まで自分は経験した、という感触を持ってから次を考えるべきです。Kさんが年数や年齢という軸で勝手に期限を設けてしまうのではなく、ご自身の持っている能力を最大限引き出し、将来の選択肢を増やすという視点で意思決定されることを祈っております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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