鎌倉で話題の図書館・カフェの共通点とは? ユニークな発想で地域活性化に貢献

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「倶利ハンバーグ」1200円。鎌倉彫をお盆としてだけでなくお膳としても使うのは後藤氏のこだわり(筆者撮影)

最後に、カフェオープン1年目を終えての課題などについて、後藤氏に尋ねると、今までこれだけ1日に何度も製品を洗っては使うということが日常生活の中ではなかったので、鎌倉彫にとって、カフェはいい意味での実験の場となり、彫りの改善など、次に製品をつくる際にフィードバックしたいことがいくつか出てきているという。

また、鎌倉彫の作家としても活躍する後藤氏は、作品を作る際に、今までよりも一層“使う”ということに対して意識が向くようになったのを感じるそうだ。

2年目に向けては、後藤氏、大瀧氏ともに地域コミュニケーションや、鎌倉彫をはじめとする文化の情報発信の場としての役割を、より強化して行きたいという。具体的には、カフェ営業時間外に貸し切りにしてパーティーを開くなど、“懇親の場”として活用する回数を今よりも増やすなどしていきたいそうだ。

日帰り客が多い鎌倉だが…

さて、2つの施設を取材して共通点として認識したのは、コンセプトに責任者の思いが強く込められ、明確だということだ。

また、鎌倉は日帰り客が多く、観光客だけを相手にする商売では難しいという話をよく聞くが、今回紹介した施設は、地域コミュニティの形成に一役買うことで、その難しさを乗り越えようとしている点でも、参考になる事例ではないかと思う。

森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト

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もりかわ あき / Aki Morikawa

現在、神奈川県観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。メディア出演、連載多数。近著に『湘南モノレール50年の軌跡』(2023年5月 神奈川新聞社刊)、『かながわ鉄道廃線紀行』(2024年10月 神奈川新聞社刊)など

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