鎌倉で話題の図書館・カフェの共通点とは?

ユニークな発想で地域活性化に貢献

大きなテーブルが中央に置かれた「カマゾウ」室内(筆者撮影)

神奈川県鎌倉市は一大観光地ということもあり、さまざまな施設が誕生する中、ちょうど1年ほど前に、「駅前の会員制図書館」「鎌倉彫で食事やコーヒーを楽しめるカフェ」という、いずれもユニークなコンセプトの施設がオープンし、地元で話題になった。

そして、この2つの施設には“地域コミュニケーションの活性化に貢献する”という共通の思いが込められている。

オープンからほぼ1年が経過した今、あらためて施設の責任者にインタビューし、開業までの道のりや、それぞれの「見えてきた課題」などについて語ってもらった。

鎌倉駅前に出現した「会員制図書館」

まるで秘密基地への入口のようなビル入口と階段(筆者撮影)

鎌倉駅東口のバスロータリーから徒歩1分、「起業プラザ」という縦長のビルの3階に、その場所はある。

昭和45年築の古いビルの階段を上り、3階の扉を開くと、部屋の中央には大きめのテーブルが置かれ、壁際には小説やマンガ、写真集などさまざまな本が並んでいる。

ここは、2015年8月にオープンした「かまくら駅前蔵書室」、通称「カマゾウ」という“会員制図書館”だ。年会費1万円(法人会員は5万円で特典付)と書籍を1冊以上寄付すれば誰でも会員になることができ、1年間、営業時間内ならいつでも利用可能で、飲み物のサービスもある。蔵書は鎌倉がテーマの本や、著者が鎌倉在住者であるなど、すべて鎌倉に関連する書籍だ。書籍の貸し出しは行っておらず、蔵書室内でのみ閲覧することができる。

「カマゾウ」のコンセプトで特に面白いと思うのは、“図書館”であるにもかかわらず、“私語厳禁”ではなく“私語解禁”になっていることだ。もちろん、黙々と本を読む人もいるが、会員同士のコミュニケーションが目的で訪問する人も多く、数人が集まれば、話に花が咲くのがむしろ普通だという。

後述するが、こうした会員同士の会話の中から、この1年間でさまざまな企画やアイデアが生まれ、形になってきた。「カマゾウ」の本領は、実はこの部分なのだ。

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