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この10年で、郊外ニュータウンから子育て世代が急減していることがわかった (写真は多摩ニュータウン 写真:gandhi / PIXTA)
2016年10月末に発表された2015年の国勢調査の結果から、東京都心と郊外のゆくえを予見させる、興味深い事実がわかった。
日本の人口が減少し始めているのは周知の事実だが、今回の結果を見ると、人口の東京集中が加速していることがわかる。ほぼすべての道府県で人口が減少しているのに、東京都だけは前回調査時点の2010年と比べて35.6万人、23区だけで32.7万人が増えている。
日本中の若者が23区内に集中!
ここ10年における23区の人口とそれ以外の日本全体の人口の増減(2015年の10~99歳が2005年の0~89歳から何人増減したか。以下同じ)を、コーホート別に見てみると(コーホートとはある特定の期間に生まれたり結婚したりした人口の集団を意味する)、23区以外では20歳から33歳までも各歳2万人以上減少しているが、23区は逆に19歳から34歳までが各歳2万人以上増加しているということである。実数で言うと、23区以外の19歳~34歳は94.9万人減ったが、23区の19歳~34歳は69.5万人増えた。
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