横須賀と藤沢、何が明暗を分けた理由なのか 地価、人口…住宅地としての魅力の差

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「海軍カレー」「ネイビーバーガー」の街としてPR活動も行い、海水浴客などではにぎわうが…(撮影:福田恵介)

訪日中のカーター米国防長官が12月6日に神奈川県横須賀市を訪れ、海上自衛隊横須賀基地と米海軍横須賀基地を視察しました。

三浦半島の中心都市である横須賀市は、ペリー来航の地として有名です。江戸時代より軍港都市として栄え、幕末に作られた「横須賀造船所」を中心に発展し、異国情緒も漂う街が形成されています。最近では「海軍カレー」「ネイビーバーガー」の街としてPR活動も行い、徐々に認知されてきており、東京湾に浮かぶ唯一の無人島「猿島」は海水浴やバーベキューの客でにぎわいを見せています。

そんな横須賀市ですが住宅地として考えると厳しい状況です。

2013年、人口減少数が全国トップに

横須賀市は周囲を海に囲まれ、急傾斜地が多く、多くの山が造成されており「日本一トンネルが多い土地」ともいわれています。ゆえに高台の住宅地が多く存在します。古くからの高級住宅街といわれる「湘南鷹取」「ハイランド」などが代表的です。

その湘南鷹取地区の地価は、今年7月1日時点で1平方メートル当たり13万7000円と、この10年間で約18%もダウン。ハイランド地区も同11万5000円で、同約15%も落ちています。これはすべて地域内の最高価格ポイントでの比較で、本文中の土地価格及び地価変動率は、国土交通省発表の地価公示、各都道府県発表の地価調査に基づきます。

平坦地にも昔ながらの高級住宅街が存在します。南部の「馬堀海岸」地区は、かつて西武不動産が埋立地に開発した大規模な分譲住宅エリアですが、ここの地価も同17万7000円で同約9%下がっています。

横須賀市は暖冬涼夏な気候と豊富な自然を有し、市内の主要駅から京浜急行利用で都心まで約1時間。古くよりベッドタウンとして栄えてきましたが、人口流出が著しくなっています。現在の人口は約40.3万人。ピークだった1992年(約43.5万人)に比べて7%減り、2013年には人口減少数が全国トップという不名誉な記録も作ってしまいました。

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