知ると安心!「髪」にまつわる正しい英語 抜け毛や生え際など、一歩間違うと場が凍る

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タロウさん、ジロウさんもイマイチよくわからなかったようで、It’s too complicated for boys. (男子チームには難しすぎる)と頭を抱えていました。一方シロウさんは、大笑いしながら、Anyway, I don’t need a Brazilian wax! (ブラジリアンワックスは、自分には必要ない)と叫んでいました。ハナコさん、ナナコさんは気付いてスルーしている様子でしたが、the boys (男子チーム)は気付いていない様子。シロウさん、It’s Brazilian hair straightening, not a Brazilian wax…(いまはブラジリアン・ストレートパーマの話で、ブラジリアン・ワックスではないですよ……)。

すく? そろえる?

すっかり髪の話のレッスンになってしまいましたが、意外にみんな質問がやまず、このあともいろいろなことを聞かれました。まずは分け目の話になり、

Please part my hair on the right. (右分けにして)
I usually part my bangs in the center. (普段は前髪を真ん中分けにしています)
Can you part my hair on the left? (左分けにしてください)

のような表現を教えました。今回は妙な活躍をしているシロウさんが「バーコードは?」と、また変なことを聞いてきたので、研修ではスルーしましたが、英語で言うならcomboverでいいでしょう。髪を横に流した髪形はすべてcomboverと言い、フサフサの方がしても、そうでない方がしても同じです。どうしても「バーコード」とクリアに説明したいのならbarcode comboverと言ってもいいかもしれませんね。これは、もう造語のレベルにはなってしまいますが(笑)。

次に「毛先をそろえる」をなんと言うのかを聞かれました。これはtrim(切りそろえる)という単語を使うと便利ですね。

Can you trim the ends? (毛先をそろえてください)
I’d like to get my bangs trimmed. (前髪をそろえてもらいたいのですが)

cutは普通に「〈短くするために〉切る」という感じですが、trimを使うと「〈少しだけ切って〉そろえる」という感じのニュアンスになります。

もうひとつ聞かれたのが、「髪をすく」をなんと言うか。ジロウさんが頑張ってひねり出したのが

× Please plow my hair. (私の髪を耕して)

「すく」は「すく」でも、農耕用の鋤(すき)で「すく」になってしまいました。美容院などで、「髪をすいてください」と言うのであれば

Can you thin out my hair? (髪をすいてください)

thin outを使うといいでしょう。すいてほしい場所を指定したいなら

Can you thin out the sides? (横をすいてください)
Please thin out the back a little (後ろを少しすいて)

のように部位をつけて言えば大丈夫です。

すると、Well… (あの……)と、またシロウさん。嫌な予感がしたのですが、案の定My barber used to ask me if he should thin out my hair but he doesn’t anymore. (昔は床屋さんで髪をすくかどうか聞かれたけど、もう聞かれないね)と、コメントしづらい発言。

すかさずナナコさんが真顔で、Well, it’s up to you. (でも、あなた次第でしょう)とコワいツッコミを……。「すいてほしければすいたらいいのよ」って、あれ? ナナコさん、さっきの発言も実は確信犯?

シロウさん、ケタケタと笑いながらI want to get my hair thickened out! (〈すくのではなくて〉フサフサにしてほしい!)ですって。反応に困った1日でした。

箱田 勝良 英会話イーオン 教務部 チーフトレーナー

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はこだ かつよし / Katsuyoshi Hakoda

1972年静岡県熱海市生まれ。1995年筑波大学国際関係学類卒業、株式会社イーオン入社。

講師として、これまでに約1万人を教える。スクールの講師を経た後、法人部教務コーディネーターとして、多くの企業の研修カリキュラム企画と講師を担当。楽天の社員の英語力研修も担当した。TOEIC(R)テスト990点満点、実用英語検定1級。

学生時代には1年間の留学以外には海外経験なしで、日本に住み暮らしながら英語力を飛躍的にアップさせた。その自身の経験を基に、現在は教務部のチーフトレーナーとして、イーオン全体の講師の研修やカリキュラム立案に関わる。

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