ジャパネット髙田明「私が新入社員だった頃」

バスから景色を眺めることも、勉強です

新卒入社2年目から欧州駐在、ポーランド・ワルシャワにて(写真提供:ジャパネットたかた)
日本一有名な通販会社、ジャパネットたかたの創業者、髙田明氏も、大学卒業後に会社勤めを経験している。京都のネジ製造機械メーカー、阪村機械製作所に入社し、入社2年目の夏、米国からヨーロッパへ行き、8カ月間海外駐在をした。
自身の経験や考え、行動の指針など、社員に伝えてきたことのエッセンスをまとめた初の自著、『伝えることから始めよう』を上梓した筆者に、若い頃のさまざまな経験がその後の活躍にどのように生きているのかを、新入社員へのエールとして語ってもらった。

英語の暗唱で電子辞書が大ヒット

『伝えることから始めよう』(書影をクリックすると、アマゾンのページにジャンプします)

4月を迎え、ジャパネットたかたも新入社員を迎えています。新たに社会人になった皆さんにアドバイスをするとすれば、「今を生きていれば、人生は絶対に拓けるようになっている」ということです。一生懸命やったことは決して無駄にはなりません。努力はいつかどこかでつながってきます。長い人生の中では、どんなことでもどこかでつながっている、そのことをお伝えしたいと思います。

ひとつ例を挙げますと、ジャパネットで累計150万台の大ヒットとなった商品に電子辞書があります。 

私は中学の頃から英語が大好きで、大学時代にもESSという英語のクラブに入って一生懸命に勉強しました。英語を勉強してもカメラ店や通販ではあまり役に立たないと思うでしょう。でもそうではありませんでした。

電子辞書は、ものすごく進化を続けているんですよ。画面も大きくなり、カラーの動画や音声データも再生できます。いろいろ操作していたら、キング牧師の有名な演説やリンカーンの演説の一節が音声データで聞けたりしたんです。それには驚きました。

私は学生時代に、リンカーンの演説を少し暗唱していたんです。若いときに勉強したことは忘れないんですね。覚えていたんですよ。それで、ふと思いついて、テレビショッピングで電子辞書を紹介するときに、リンカーンの演説を再生しながら、つぶやくように一緒に暗唱してみたんですよ。

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