名カメラマンが語る昆虫映像の「リアル」

「アリの目」がテレビの未来を見つけた!

「海を見ているトノサマバッタ」長崎県平戸市・川内峠にて(写真:栗林 慧)
小型昆虫撮影のスペシャリストとして第一線で活躍しつづける昆虫カメラマン・栗林慧。接写のためのカメラまで自前で開発した。昆虫に懸ける、ほとばしる情熱とあくなき探究心の源泉に迫る。

撮影が難しいからこそチャレンジ精神がかき立てられる

当記事は『GALAC 4月号』(特集:テレビの中の動物たち)からの転載記事です。上の雑誌画像をクリックするとブックウォーカーのサイトにジャンプします

――50年にわたり一貫して昆虫を撮り続ける栗林さんは、多くのテレビ関係者にとってあこがれの存在です。そのエネルギーの源は何ですか。

昆虫は相手にして飽きない相手なんです。それは、変化に富んでいるからなんですよ。昆虫は生きもののなかでも特に多様性に富んでいて、どれだけ撮影しても飽きるということがありません。また、撮影がとても難しい。難しいからこそ、つねにチャレンジ精神を掻き立てられる相手なんですね。

今は技術もどんどん進歩していて、以前1回撮影した同じ昆虫でも、機材が変わって画質が良くなると、また撮影してみたくなる。今度はどういう撮り方をするか、見る人はどういう撮り方をしたら楽しんでくれるか、そういうことをいつも思いながら、カメラマン生活はもう50年になります。

――海外にもたびたび赴かれて、かなりの数の昆虫を撮影されていますが、今後さらに挑戦してみたい昆虫はいますか。

オーストラリアに、ジャンプするアリがいるんですよ。カンガルーが歩くと、その近くでぴょんぴょん飛び跳ねる。飛び上がるときはちゃんとジャンプするんですが、落下するときはひっくり返って着地する。以前撮影したことがあるんですが、当時の技術では気に入った撮り方ができませんでした。今はハイスピードカメラの技術が向上しているので、そうした技術で改めてしっかりと撮影してみたいです。

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