「口の中からわかる」がんや心筋梗塞の予兆 体に起きていることは、ここに現れる
口は臓器の状態を覗き見できる窓だった
私は医大で西洋医学を学び、歯科医師として四半世紀以上のべ3万を超える人の口の中を診続けるかたわら、鍼灸師の国家資格を得るまで東洋医学を学んだことで、口の中と体内に深いつながりがあることを確信しました。
口が体の中で起きていることをあらわす大きな理由のひとつは「口がほぼ臓器」だということです。
口の中は歯だけが硬く、あとの頬やあごの内側、歯茎、舌といったすべての部位は、軟らかい粘膜と唾液に覆われています。つまり顔などと違って皮膚や皮下脂肪に覆われていないため、体の中で起きたことを知る手がかりである血管や血液の状態を、パッと「見る」だけで簡単に確認できるのです。しかも胃や腸といった消化器官の粘膜と地続きなので、臓器に生じた炎症をはじめとした不調の兆候も確認しやすいという特徴もあります。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら