ただ、参加者からすれば、
「反対意見など言えば干されるだけだから、黙っておこう」
と目を伏せるだけでしょう。まさに“無駄な会議”の一丁上がり。
偉い人の独演会に終始するだけの会議は、社内で抱えている問題を見過ごし、間違った方向に導く危険すらあります。コンプライアンス上の事件を起こした、業績が悪化した会社の会議について調べてみると……、重要な会議が責任者の独演会状態になっているケースが多く見られました。やはり、
・反対意見
・別の視点
に対して耳を傾けられる状態を作ることで、正しい方向性は見出せるもの。やはり、さまざまな意見を忌憚なく言える環境にするべきです。
いざ、ムダな会議の改革「実践編」
さて、もしあなたが、
「会議を会社と個人にとって有意義なものにしよう」
という前向きな意識を持てるのであれば、「上手に」改革に取り組んでみましょう。その改革とは、「ブレスト的な時間帯を仕掛ける」ということです。
そもそも会議のゴールは「決定」すること。一方通行の独演会では、よりよい結論が導かれるはずがありません。仮に最終的な判断は責任者が行うとしても、前段階でできるだけ広い視点を募るのです。具体的には会議で手を挙げて
「まだ発言のない人からも意見を聞いてみてはどうでしょうか?」
と切り出して、この場を一時的に仕切り、参加者の本音を引き出すのです。
ちなみにブレインストーミング(ブレスト)は、集団発想の方法として、1950年代にアレックス・F・オズボーン氏によって考案されました。参加するメンバー同士でアイデアを出し合うことで、お互いの発言や記述に触発されながら、数多くのアイデアを創出していく技法として、広く知られています。このブレストをしていい成果を導くために、次の3つのおきてが重要とされています。
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