留学を仕事に生かせる人と生かせない人の差 企業の本音を知って就・転職を有利にしよう
では具体的に企業は、どんな職種で帰国者の能力発揮を期待しているのだろうか。職種別の採用意向ランキングは次のとおりだ。
「営業」「マーケティング」などでの採用意欲
2位 マーケティング(広報)・商品開発
3位 役員・管理職
4位 通訳・翻訳
5位 貿易実務
1位の「営業・販売(接客等)」や2位の「マーケティング(広報)・商品開発」においては、コミュニケーション能力の高さや柔軟性を、また2位の「マーケティング(広報)・商品開発」では好奇心や実行力を発揮しての新規開発や開発力を期待していることがわかる。
3位に「役員・管理職」がランクインしていることも注目したい。帰国者の持つ主体性やコミュニケーション能力をより発展させた形がリーダー像に一致するのかもしれない。また、同調査では「現状打開志向が強い」人たちは就職活動時に高い評価を受ける傾向があることもわかっており、これもリーダーに求められる資質に重なるものであろう。
帰国者たちが海外体験を業務のなかで発揮している事例として、企業からは次のような声が挙がっている。
「海外商品を日本にアレンジ。風土に合うように変えていっています」(マーケティング・商品開発/サービス業)
「現地の会計事務所経験者をヘッドハンティングしてきました」(事務職/飲食業・宿泊業)
「ストレスにもかなりタフ」(営業/建設業)
「積極性があります。飛び込み営業もいとわない」(営業/卸売・小売業)
これらの声から見えてくるのは、待ち姿勢ではなく自ら展開する帰国者たちの姿である。海外でアルバイトを得ようと思ったら、臆せず自己アピールしなければ採用に至らないし、慣れない文化に適応しながらストレスを管理していかなければやっていけない。グローバル化を進める企業に限らず、日本の多くの企業にとっては有益な戦力となる可能性を秘めている。
なかでも、1人当たりの役割範囲が大きい中小規模企業において、彼らは注目の人材像なのかもしれない。同調査では、従業員規模の大小にかかわらず、海外就業体験者を今後も採用していきたいと回答しているが、なかでも「10人未満」「10~50人未満」の中小規模企業の回答にその意識が表れた。いずれも高い割合で「過去に採用したことがあり、今後も積極的に採用する予定である」「過去に採用したことはないが、今後は積極的に採用していく予定である」と回答したのである。
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