なぜ「ホテルといえばヒルトン」なのか? もはや外資とは思えない、親近感

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重要なのはレジャー需要が半分あることで、ニセコ、福岡、沖縄といったリゾート地だけではなく、都心のホテルにも家族で来たり、退職したカップルやOLも、週末にかけて集まります。ビジネス利用は平日が中心なので、非常に健全なミックスになっています。

海外から慣れない日本にいらっしゃるお客様にとって、ヒルトンという親しみのあるブランドが安心感につながると思います。日本国内のお客様にも昔から認知されているため、親しみがあると思います。

開業当初から有名な障子つきの窓。洋室の中に和のテイストを盛り込んで日本らしさを演出している

サービスのレベルも大切で、日本でどうやってグローバルブランドを運営していったらよいのかと考えたときに、50年いるとノウハウの蓄積があるわけです。私たちはほかのどの外資より、日本をよくわかっているつもりです。

また、設備投資をする場合でも、日本人客の心に響くように気を遣っています。ヒルトン東京の改装へ5000万ドル投資すると言いましたが、グローバルブランドだからといって、世界中で差がない「金太郎飴」のようになってはいけません。

日本の文化のすばらしい豊かな遺産を尊敬し、そのオマージュを設備の中に反映します。どこの国にいるのかわからなくなるようなワンパターンのホテルを作るのではなく、「東京に来たんだな」、あるいは「日本なんだな」と感じてもらえるようにしています。

――このスイートルームにある照明も、日本のあんどんのようなテイストがありますね。

ソーパー:はい。禅ではないですが、日本の建築・デザインを盛り込んでいます。窓にもカーテンではなく障子がつけてある。壁面のちょっとした装飾も、日本人アーチストに作ってもらったりしています。

最高峰ウォルドルフも、日本に出したい

――今後、日本でのオープンの計画や目標はありますか。

リンク:2014年7月1日に沖縄にヒルトン沖縄北谷をオープンします。今、公表できるのはこれだけですが、いろいろな交渉を水面下でしています。署名がなされればプレス発表しますよ。

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