東京だけでも、星の数ほどあるホテル。どれも大差ないと思ったら、大間違い。一歩足を踏み入れれば、そのホテルにしかない、魅惑のストーリーが展開している。
レジャーとしてのホテルを知れば、より日常が楽しくなるはず――。この連載では、注目のホテルの総支配人を訪ね歩き、知られざるホテルの物語を発掘していく。3週連続の大阪遠征編、第2弾。
梅田となんば(難波)の中間地点に、知る人ぞ知る、ラグジュアリーホテルがある。セントレジスホテル大阪だ。
セントレジスは、ウエスティン、シェラトンなど9つのブランドで世界展開する“グローバルオペレーター”スターウッド ホテル&リゾート ワールドワイドの最高峰ブランドだ。ニューヨークではザ・リッツ・カールトンと双璧と言われるほど有名な超高級ホテルだが、日本では大阪でしか展開していないこともあり、知名度はまださほど高くない。
12階には日本庭園を持ち、大阪湾を一望できるセントレジスホテル大阪の客室価格は「日本一高い」とも言われる。同ブランドのウリである「バトラーサービス」は、いわば召使いのように客ごとに専属のバトラー(執事)がついてチェックインからチェックアウトまで世話してくれる。
日本人が知らない、セントレジスの魅力とは――。インドネシア、マレーシア、台湾、ベトナムなど各国でホテルを成功に導いてきた、アラン・リゴデン総支配人を直撃した。
ブランド名は、本質的なことではない
――総支配人の前任は同じ資本系列のシェラトンで、セントレジスの運営は初めてとうかがっています。それぞれのブランドの違いは、どこにあるとお考えでしょうか。
これまで、いくつかの新しいホテルに携わってきましたが、ブランドの違うホテルに移る場合、最も大切なことは、過去のブランドを引きずらないことです。スターウッドにはシェラトン、ウェスティン、ル・メリディエンなど全部で9つのブランドがありますが、特定のブランドで働いている場合は、そのブランドだけにフォーカスしています。セントレジスはセントレジスであり、これがとても大事なことなのです。
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