東京だけでも、星の数ほどあるホテル。どれも大差ないと思ったら、大間違い。一歩足を踏み入れれば、そのホテルにしかない、魅惑のストーリーが展開している。
レジャーとしてのホテルを知れば、より日常が楽しくなるはず――。この連載では注目のホテルを訪ね歩き、知られざるホテルの物語を発掘する。
インターコンチネンタルやマリオットといった国際ホテルグループは「グローバルオペレーター」と呼ばれる。ヒルトンホテルも、大手5グループの一角を占めている。外資系と言っても、メインの「ヒルトン」ブランドはラグジュアリーというほど超高級ではなく、手ごろな価格で泊まれるのが魅力。世界中どこへ行っても系列ホテルがあるため、ハワイなど海外旅行先でヒルトンに泊まった経験のある日本人も多いはずだ。
日本では50年前に、本格的な外資系ホテルとして初めて上陸したヒルトン。以後、大阪、舞浜、名古屋などへ展開し、現在では3ブランド10ホテルを運営している。年配層を中心に、「外資系ホテルと言えばヒルトン」のイメージを持つ顧客も多い。
特にここ数年は1~2年に1軒のペースでホテル数を増やしている。今年6月に日本進出50周年を迎えたのを機に、アジア地域での展開を加速する。来日した幹部陣に、「ヒルトン流」について聞いた。
世界中で「ホテルと言えばヒルトン」
――ヒルトンは日本に進出して50周年を迎えました。日本では外資ホテル=ヒルトンのイメージを持つ方も多いと思います。そもそもヒルトンとはいったい、どんな特徴を持つブランドなのでしょうか。
ロブ・パレッシ氏(ヒルトン・ホテルズ&リゾーツの運営最高責任者):BDRCという独立系調査会社のランキングでは、あらかじめ選択肢を与えずに「ホテルのブランドは?」と聞かれた場合、ヒルトンはいつも1番に来ます。世界中の人々、ロンドンでもニューヨークでも東京でも、アフリカの奥地でも、ヒルトンと聞けばホテルだということは全員がわかると言っても過言ではありません。
さらに「ヒルトンというブランドからどんなイメージを連想しますか?」と聞くと、非常にポジティブな回答が多い。親しみやすいとか、すばらしい体験を与えてくれるとの答えを、個人としても、あるいは「ウチの家族が言っているんだが」という形で表現されます。
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