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「トランプ相場」で凡人がしぶとく儲ける方法 「騎手」が危険でも米国経済はまだ走っている

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今週末、東の東京競馬場では、GⅢのマイル戦「東京新聞杯」が行われる。戦績的にはエアスピネルが頭一つ抜けている。前走の京都金杯(マイルのGⅢ)を勝っていることもあり、1番人気だろう。「当てる」という観点では、この馬を本命に挙げざるを得ない。

対抗には、昨年、関屋記念、富士ステークスといずれも左回りのマイルGⅢを勝っているヤングマンパワーが妥当だろう。前走16着と大負けしているので、人気が落ちるなら、馬券的にはこの馬に重点を置く手がある。

単穴だが、今回、馬券的に最も注目したいのは、マイネルアウラートだ。メンバーを見ると他に逃げ馬がいない。この馬が先手を取ってスローの競馬になる可能性がかなりある。

連下には、京都金杯の2着馬、ブラックスピネルを押さえたい。1着馬と1.5キロの斤量差の恩恵があったとはいえ、最後の脚色は目立っていた。今回は「重賞では斤量2キロ分」くらい違うパフォーマンスを見せることがあるM・デムーロ騎手に乗り変わっていることもあって無視はできない。

株式投資と「馬券裁判男」の必勝法は酷似していた!

ところで、時間の制約上、当日のオッズがわからない状況でレースの結果を予想する当コラムは、「株価」を見ずに「いい会社」を挙げる株式投資へのアドバイスのような構造になっている。株式投資では、「いい会社」よりも「いい株価」を買わなければならないことは、ある程度経験のある投資家なら、皆さんわかっていらっしゃることだろう。

競馬でも、収益を求めるなら、「当たりそうな馬」ではなく、「(オッズで)過小評価されている馬」を買わなければならないことは株式投資と同じだ。

この考え方を具体的な方法に落とし込んで実行し、実際に1億5000万円稼いで、しかし、不本意にも税金の問題に巻き込まれて裁判を争ったのが、ハンドルネーム「卍」(まんじ)氏である。ご本人は不満だろうが「馬券裁判男」と呼ぶ方が、通りがいいかも知れない。

彼の著書「競馬の勝ち方」(「競馬王」馬券攻略シリーズ・ガイドワークス刊)は、過小評価された馬券をどう探すか、そして、破産しにくい資金管理をどう行うかを説明しているのだが、その方法論と考え方は、驚くほどクオンツ(数量)分析に基づく株式ポートフォリオの運用方法に似ている。収支を改善したい競馬ファンはもちろん、株式投資を考えたい人の参考にもなるので、一読をお勧めしたい。

なお、この緻密にして慎重な卍氏なのだが、将来の納税リスクに備えるためもあって、馬券で得た利益を新興国の株式に投資する投資信託で運用されていたらしい。だが、その投資信託で大損して、馬券の利益をあらかた吹き飛ばしてしまったことが、別の著作の前書きに書かれていた。

投資信託恐るべし!と改めて思う。しかし、真に恐ろしいのは、投資信託ではあるまい。卍氏は、おそらく、信じてはいけない人間か本かに影響されたのではないかと推測する。真に恐ろしいのは人間である。

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