合格体験記はカーナビ
最短距離設定を自分で行うと、必ず試行錯誤する。間違ったルートにはまることになる。もちろんそのような試行錯誤は楽しいし、試行錯誤する経験は必要だと思う。でも、そうすると、勉強時間が長くなる。せっかくの夏休みの遊ぶ時間がそれだけ削られる。冒頭にも言ったように、小学生の本分は遊ぶことだ。勉強はおまけである。だから、おまけの時間を長くしない。おまけの時間にいたずらに拘泥しない。そのために、自分で考えず、試行錯誤しない。
最短距離設定は、ナビゲーションに任せる。これまでの数多くのGPS履歴を基にビッグデータを分析し、ナビゲーションは最短距離を提案してくれる。その中から、私たちは「選択」だけを行う。
では、「夏休みの計画」や「お受験勉強」のナビゲーションとは何か。それは「合格体験記」であり、SAPIXや早稲田アカデミーなどで提供される「夏休みの過ごし方」である。受験勉強には成功する方法論がある。そして、「合格体験記」は、先輩たちが打ち立てた方法論を紹介してくれる。「合格体験記」に出てくる先輩たちは、それぞれの志望校受験に成功した人だけである。だから、その方法論は成功する方法論だ。これをとにかく読み込む。
書店に行けば、大学受験を中心に「合格体験記」を数多く手にすることができる。中学受験でも、大手の進学塾であれば春になると「合格体験記」を発行している。それを読み込む。子どもだけに読ませるのではない。パパやママも読み込む。
そして、「合格体験記」の中から、自分に合った最短ルートを「選択」する。自分で最短ルートを考えるのではない。先輩たちのナビゲーションから「選択」する。もちろん、「この部分は、この人のナビゲーション、この部分は、この人のナビゲーション」と組み合わせても構わない。すでに成功した人たちのやり方から、自分の最短ルートを「選択」するのだ。
パパやママが支援できること。それは、最短ルートを設定してあげることではなく、子どもの「選択」に真摯に向き合い、アドバイスをしてあげることである。だから、パパやママも、合格体験記を真剣に読み込まなければならない。
「夏休みの計画」も同様で、「合格体験記」に夏休みの過ごし方が書かれていることも多いが、夏休み前になると、大手の進学塾であれば、「夏休みの過ごし方」や「先輩たちの夏休み攻略法」などを配布してくれる。それらを読み込み、どうすれば、ゴールに最短距離で到達できるのかを考える。
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