開成、灘高生の「試験に受かる」ためのスキル 地頭だけじゃない!大事なのは「手応え」

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外資系のトップコンサルタントがそのノウハウのすべてを子どもの「お受験」につぎ込んだらどうなるのか――。そんな壮大な“挑戦”をしたのが牧田幸裕氏だ。
現在は信州大学准教授の牧田氏、その経歴はド派手だ。京都大学大学院に1位で合格、その後は、外資系コンサルティング会社にトップで内定し、IBMでも4期連続最優秀インストラクターを獲得。だが、牧田氏自身は「決して自分は天才タイプではない」と語る。
ではどうやって「知のトップ」を走り続けることができたのか。その答えがビジネス、勉強の 両方に通じる「得点力」と呼ばれるスキルにあると言う。「得点力を鍛える」を記した牧田氏は、「親として得点力は子供の受験に活かすことができる」。そう豪語する彼の“挑戦”は長男の最難関国立小学校合格という結果で幕を下ろした。
父として、子どものお受験にどのように携わったのか。また、ビジネススキルはお受験にどう活きるのか。「お受験パパ」が受験戦争でのサバイバル術のすべてを伝える。

前回は「3C分析」を活用し、模擬試験の結果をどのように分析すればよいのかということを検討してきた。今回は、模擬試験の結果を分析したうえで、どう対策を取っていけばよいのかという模擬試験の賞味方法を検討していこう。

試験結果の間違ったとらえ方

多くの受験生、そして、受験生のパパやママは模擬試験の賞味方法を間違っている。では、どう間違っているのだろうか? 受験生の間違いはこんな感じだ

誤)多くの受験生は模擬試験で一生懸命頑張る。そこで、力を使い果たし、模擬試験の後に配られる解答・解説は、軽く読むだけで終わる。

正)模擬試験を頑張るのは当たり前。模擬試験の後に配られる解答・解説をしっかり使いこなすことで、模擬試験の価値最大化を図ることができる。

パパやママの間違いはこちら。

誤)模擬試験後、しばらく経って返ってきた成績表の点数と偏差値に一喜一憂する。それだけ。

正)点数や成績も気になるが、受験者全体の正答率と、自分の子どもの正答率の相関関係をチェックし、どこに抜け漏れがあるのかをチェックし、対策を立てる。

多くの受験生は、模擬試験を必死に頑張る。自分のため、パパやママに喜んでもらうため。夕方、模擬試験が終了すると、すでに全力を使い切っている。だから、模擬試験終了後に解答・解説を配られるのだが、ちらっと一瞥するだけで、それを熟読する気力はすでにない。

しかし、それでは模擬試験の価値を最大化できない。多くの受験生と同じままで終わってしまう。

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