初詣の着物、今さら聞けない「基本中の基本」 女性も男性も「何でも良い」ワケではない

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昔は誰でも着物を当たり前に着られたのですが、最近は着付け教室に通って着られるようになるというスタイルに変わってきました。私は嫁いでから17年間着付け教室を開催しておりますが、最近は若い人も増えました。

2年前から着付け教室に通っている名古屋市在住23歳の加藤亜紀さんは、学生の頃から着物に憧れて、着物を普段から気軽に着られるようになりたいという思いで着付け教室に通っています。おばあちゃんの着物やお母さんの着物を着ることを楽しんでいます。おばあちゃんに着物を着てみせるととても喜ばれるので、おばあちゃん孝行ができるとご自身も喜んでいます。

今では30分くらいで着られるようになり、旅行に着物で行ったり、年末は忘年会やクリスマス会などの食事会に着物で参加しています。皆さんからとても褒められると喜んでいます。今後はお母さんに着物を着せてあげたいと他装着付けの勉強も始めました。お正月はお母さんと一緒に着物を着て初詣にいくのが目標と頑張っています。結婚したら振袖は着られなくなるので、結婚が決まる前に振袖を着たいと振袖で初詣に行くそうです。

自分で着物を着られない人は美容室やなじみの呉服屋や着付け師さんに着付けをしてもらいます。着付け代は5000円くらいから1万円前後と幅はありますが、着付けを習う時間がないという忙しい人には便利です。所用時間は着付けとヘアセットで1時間〜1時間半くらいです。

自分で着られるようになったら、もっと身近になる

着物が自分で着られるようになると準備の時間も少なくすみますし、ヘアも自分でアレンジできるようになりますので、着る機会も増やせて、費用もかからないので着物が身近になります。

お正月は神様を迎えて、日々の感謝と一年の無事と健康、家の繁栄、商売繁盛を祈る大切な日本の伝統行事です。1月は和名で睦月と呼ばれ、家族な仲睦まじくお正月を迎える月ということに由来しています。神様に感謝と尊敬を表す装いで新年を迎え幸せな1年を過ごしましょう。

佐藤 伸枝 「呉服と染 たけ屋みずほ」若女将/着付け講師

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さとう のぶえ / Nobue Sato

1972年名古屋生まれ。呉服店有限会社「呉服と染 たけ屋みずほ」若女将。着付け講師。礼法講師。愛知学泉大学家政学部被服コースを卒業後、アパレル総合商社の和装事業部に勤務。結婚と同時に配偶者の実家が経営する呉服店「たけ屋みずほ」に就職、若女将になる。呉服販売はもとより、着付け講師からヘアメイク・パーソナルカラーまでトータルビューティーを17年間手掛け、多くのマスコミからも取材を受ける。着物スタイリストとしてはタレントやテレビ局のアナウンサーからも依頼がある。自身は仕事時だけではなくプライベートの日常も着物で過ごす毎日。

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