日本人がロシアに勝手に抱く「6つの誤解」 プーチン大統領は当然のことをしていただけ

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また、小泉首相の時には、北方領土返還交渉を事実上中断した事実も有り、ロシア側に言わせれば、ロシア側から交渉を無視した事実はない。それでも今回の交渉では、安倍・プーチン会談で「いったんリセットして1956年からのスタートラインに戻って解決しなければ未来永劫に友好条約は締結されない」という理解が出来たように思う。私は今回の交渉の結果、機が熟してきつつあり、二島は将来返還されることは間違いないところまでは進んだはずだ、と思っている。

「日本人はNATOだ!」といわれる理由

さて、領土問題の話はいったん「棚上げ」して、ロシア人はそもそも日本人をどう見ているのか解説して見たい。われわれ日本人は、ロシア人とのビジネス交渉の際には日本人は「NATO」だとおちょくられることがある(私自身は、今は言われないが)。

NATOとは、もちろん北大西洋条約機構のことではない。ロシア人だけに限らないのだが、特にロシア人は、「日本人は『No Action Talk Only』だ」と揶揄するのである。いろいろな交渉役が来て良い話ばかりしてくるが、実際には行動に移さない。商売には繋がらず、調査ばかり繰り返していることが多いというわけだ。

面白いことに、ここがロシア人の愛すべきところなのだが、ロシア人も、自分たちのことを逆にアネクドート(風刺的な小話)で笑い飛ばすことも忘れない。

例えば、こんなアネクドートがある。ロシアの現地でビジネスの話をしていて、日本人の会社の代表(交渉役)に工場見学をしてもらうと、日本人は、工場のことや技術については褒めてくれないくせに『貴方の子供さんは可愛くて素晴らしいですね』といつも褒めてくれる。2軒目の工場でも、やはり工場ではなく、子供のことを褒めてくれる。3軒目の工場でもそうだった。別の日本人の代表が現地に来た時も、まったく同じパターンだった。

ロシア人は不審に思い、「なぜ日本人は、子供ばかりを褒めるのか?」と聞いた。日本人の代表はひとこと『ロシアでは、手を使わない技術は本当に素晴らしいですね』と言ったという。自虐的だが、実はこれがロシア人らしい笑い話なのである。おわかりだろうか??アネクドートは説明すると面白くないので、これ以上の「下ネタ」は言わないことにする。

では、ロシア人とどうやってつきあったらいいのだろうか。こんな話をしてみるので、参考にしていただきたい。

実は昔、ロシア人の友人から、牧羊犬をプレゼントされたことがある。「ボス」という名前のカフカス牧羊犬だった。当初は3キログラムしかない、縫いぐるみのような可愛いワンちゃんだったが、わずか半年で体重は20キロになって、最終的には何と80キロ!にまで成長してしまった。

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