文系にプログラミングが必要な本質的な理由 大人の悩みにも「9歳の壁」にも役に立つ

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プログラミング・スキルを習得することで得られるメリットとは?(写真 :Rawpixel / PIXTA)
ここ数年で急速に、社会人の一般教養として「プログラミング・スキル」が求められるようになりました。文部科学省でも、2020年から小学校でプログラミングを必修化する方針を打ち出しました。テレビや雑誌の特集でプログラミング関連の放送や記事を見た人も多いのではないでしょうか。
今では「プログラミングができる」ということが価値の高いスキルの1つとして、世界中のビジネスシーンで求められるようになったのです。
オンラインプログラミング学習サービスを運営するコードキャンプ取締役の米田昌悟氏に、プログラミング・スキルを習得することで得られるメリットについて聞きました。

論理的思考力が鍛えられる

社会人に必須のビジネス基礎力の1つが、論理的思考力(ロジカルシンキング)。これは頭の中で考えていることを紙に書いたり、相手の立場になって考えたりすることによって鍛えられると言われています。論理的思考力とは、端的にいえば「物ごとを、道筋を立ててきちんと考える力」です。実はこの力は、プログラミングを学習することで身に付きます。

たとえば、紙の上に四角形を描いてほしい場合を想像してください。隣に座っている友人にこれを依頼する場合は、紙とペンを渡して「その用紙に四角形を描いてよ」と言えば課題は解決します。

一方、コンピュータに依頼する場合はそうはいきません。人に依頼するときよりもさらに詳細に依頼内容を伝えていく必要があります。サイズや形、またどの位置に書くか、色はどうするかなど、細かな命令を出していかなければなりません。

コンピュータを使って自身の頭にあるイメージを具体化するには「どのように指示を出すのか」「どのように表現すればよいのか」を考えながらアイデアを形にしていくことが求められます。そのため、プログラミングを学習する過程で論理的思考力や表現力が高まります。

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