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原発と遺伝子組み換え作物は非民主的だ 『世界が食べられなくなる日』 ジャン=ポール監督に聞く

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日本人の通訳と、農家の人、地元の議員は防御するような服を何も着ていませんでした。福島の議員や農家は東京電力や政府が原発事故に対して対応を誤ったことで、原発事故から2週間ほど放射能を浴びてしまった。放射線は体内に入るとなかなか消えない。後戻りできないほど多くの放射線を浴びてしまったためか、あきらめ意識があるのでしょう。あきらめなのか過信なのか、通訳も自分は大丈夫と思って予防するような服を着ていません。本当は家族や将来のために、何か対策をするべきだったと思っています。

この映画で訴えたいこと

――遺伝子組み換え作物の本格的な作付けについては、日本では実績がまったくありません。欧州でも商業作付けがあるのはスペインぐらいです。そうした現状の中、この映画は何を訴えたいのか、あらためて教えてください。

遺伝子組み換え作物はフランスでは生産していませんが、ドイツやスペインでは生産をしています。原子力と遺伝子組み換え作物には、民主主義的な議論を経ずに導入された技術であるという共通点があります。

私はジャーナリストではなく、映画監督です。映画を見る人々に最低限の情報を与えて、問題があることを知ってもらうことが役割です。同じドキュメンタリーでもテレビと映画では作り方が根本的に違います。テレビのドキュメンタリーでは数字を羅列して、専門家のコメントを引用しながら多くの人に情報を提供しますが、この手法は必ずしも多くの人の関心を引きません。

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【反響は確かに感じている】

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