子どもの“想定外”の将来を回避せよ! マクロな視点から子どもと将来を語ろう

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たとえば1990年代後半に金融危機となり、現在も国内市場が伸び悩んでいる韓国では、多くの若い人材がグローバルマーケットで活躍している。私自身も海外へ留学した際に、実際に感じていることだが、韓国人や中国人の海外留学生数は率でも量でも、日本人を凌駕している。それは、グローバルに活躍したいということもあるだろうが、グローバルに活躍せざるをえないということもあるだろう。
そう考えると、言語面でグローバルに活用される機会の多い英語や中国語を早期からトレーニングすることは強みになるだろうし、一方で日本語しか話すことができないというのは弱みにもなりうる。

グローバルに活躍させるには?

また、グローバルに活躍するということは、グローバルな商習慣の中で活躍するということである。日本の商習慣と韓国の商習慣には違いがあるし、米国の商習慣とも違いがある。中国の商習慣とも違いがある。その商習慣の違いを乗り越えるためには、早いうちからさまざまな文化の違いを経験するべきだし、違う文化の中でのコミュニケーションに慣れるべきである。

アジア諸国の子女の間では、留学はそれほど特殊なことではない。自国内の市場成長に期待ができない場合はなおさらで、パパやママが積極的に留学の支援を行っている。日本でも、国内市場の伸びを期待することは難しく、今後、早いうちから留学経験を持ち、違う文化の中でのコミュニケーションスキルを習得しておくことは強みになるだろう。

ご存じのとおり、韓国人はこの15年間で劇的に英語運用能力を向上させた。その背景は韓国の大学入試にある。韓国では大学入試に、TOEFLやTEPS(Test of English Proficiency developed by Seoul National University)のスコアを採用してきた。そして昨年よりNEAT(National English Ability Test/国家英語能力評価試験)を導入している。名前は変わったが、韓国版TOEFLであり英語運用能力を高めるための試験である。

日本でも、現在大学入試へのTOEFL導入が検討されており、そうすると私たちが大学入試で経験してきた英語とは、まったく異なる英語の試験が導入されることになる。しかし、私たちはすでにビジネスの最前線でTOEICにもTOEFLにも親しんでいるはずだ。だから、私たちのビジネススキルは、ここでも子どもの教育に役立てることができるはずだ。

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