“喫茶店王国”名古屋で生き残るコツとは?

トルコアイスとケバブは出さない本格トルコカフェ

1万軒弱もの店舗数と過剰なほどのモーニングサービスで「喫茶店王国」とも言われる愛知県。ここ数年は、昭和感の漂う喫茶店ではないオシャレなカフェが急速に増えた。カフェであるだけではもはや新しさは演出できず、強い個性とマーケティング戦略を持たなければ生き残ることができない状況だ。

名古屋市名東区にあるワイン&デリカフェ「シャンパンブランチ」は、2002年にオープンして名古屋におけるカフェブームの先駆けのひとつとなった。常時20種類以上の惣菜をショーケースに並べ、30席弱ある客席で食事もできる。惣菜販売の大手「ディーン・アンド・デルーカ」がニューヨークから東京に上陸したのも2002年。オーナーの上浪ゆかりさん(39歳)の先見性は尋常ではない。

その上浪さんがトルコカフェ「KRAL(クラル)」を同じく名東区に出店したのは6年前。開店当時は赤字続きだったというが、2年ほど前からテレビ番組などでイスタンブール特集が組まれることが多くなり、現在では本格的な水タバコや「鯖サンド」などの名物料理を楽しめる店として人気を集めつつある。

この環境変化を予期したわけではない。8年前に結婚した相手がトルコ人男性だったので、2店舗目は夫の協力も得てトルコ料理も和食も提供する店にした。客の反応を見ながらトルコ料理に絞っていったところ、プチブームがやってきた。上浪さん、先見性があるというよりも運がいいのかもしれない。

いや、運がよくても10年間もカフェ営業を続けて客をつかみ続けるのは難しい。何か秘訣があるのだろう。国際結婚についても知りたい。上浪さんに会いに行こう。

「KRAL」で水タバコを実演してくれる夫のイルマンさん。右奥で笑っているのが上浪さん

――いきなりですけど、旦那さんとの出会いを教えてください。

お店(シャンパンブランチ)の常連さんでした。カウンター越しに「疲れているでしょう」と1杯おごってもらったりしているうちに仲良くなり、外にも遊びに出かけるようになりました。付き合ってみると意外と真面目な人だなと思いましたね。主人が28歳、私が31歳のときです。

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