「愛知の大泉洋」は織田信長? ”愛知県は芸事は弱い”とは言わせない!

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「おはようさんじゃ~~! おはようさん!!」

異様にテンションの高い声に反応してテレビ画面を見ると、派手な戦い装束に身を固めた細面の男性が笑顔で叫んでいる。武将風の口調でロケ地の名物などを紹介し、周囲の観客を優しげにいじり、最後はまた雄たけび。

昨年夏に愛知県に引っ越してきて、名古屋テレビ(テレビ朝日系列)の「ドデスカ!」という朝の番組を眺めるようになった。ほとんど時計代わりなのだが、「信長が行く」(途中から「信ごはん!」に改題)というコーナーだけは時間を忘れて見てしまう。

画面の向こうで暴れているのは、現代によみがえった織田信長らしい。なぜ信長がご当地グルメを紹介するのかよくわからないが、本物に感じてしまうほどの迫力と気品を漂わせている。笑いながら見終わると、目がすっきり覚めている。

信長の正体は、俳優の憲俊さん(34歳)。「名古屋おもてなし武将隊」(名古屋市の発案で結成された観光PR部隊)の初代・織田信長役だ。イケメンをそろえ、本物らしい演技にもこだわった武将隊の中心メンバーとして、名古屋圏で絶大な人気を博した。

昨年3月に武将隊を卒業して信長役を後任に引き継ぎ、朝の番組も今年3月から「目指せ! 一万人の応援団」という名前に変わった。現在は信長ではなく団長だ。しかし、憲俊さんのオーラは失われていない。すでに地元びいきかもしれないが、大泉洋のように地方発で全国区の俳優・タレントになれる人だと僕は感じている。

金山駅直結のANAクラウンプラザホテルのロビーラウンジで、憲俊さんの話を聞くことにした。信長のイメージが強いだけに、いつになく緊張して待っていると、意外なほど細身でカジュアルな服装の男性が現れた。

チャップリンが大好きだという憲俊さん。「来年までに映画を作りたいです!」

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