名古屋には鉄道の「未来」がある

鉄道の過去・未来が名古屋にはある

名古屋に暮らすようになって1年を超えた。生まれてこの方、東京から西に住んだことがなかったので、当初は名古屋住まいがどうもなじめなかったが、自分が名古屋の住人であるというアイデンティティを実感した瞬間がある。昨年9月、名古屋でリニア中央新幹線(以下、リニア)の説明会が開催されたときのことだ。

私は取材ではなく、名古屋の住人としてその説明会に参加した。会場には名古屋や近隣エリアのみならず、関西方面からの参加者もいた。JR東海側の説明が終わった後の質疑応答では、参加者からさまざまな質問が出された。

電磁波が人体に与える影響や消費電力、環境、運行トラブル時の避難経路など、さまざまな質問が出された。いずれも人命や環境にかかわる非常に重要な問題であるが、私がいちばんびっくりしたのは、関西の参加者からの質問だった。

「東京から新大阪に向かう場合、品川駅でリニアに乗って名古屋で新幹線に乗り換える利用者が多いだろうが、新大阪から東京に向かう場合、新大阪で新幹線に乗った利用者は名古屋でリニアに乗り換えて品川駅でまた乗り換えるのは大変なので、リニアを利用せずずっと新幹線に乗り続けるのでは」といった内容だ。

つまり、リニアの上りと下りの乗客数のバランスが悪いのではないかという質問である。JR東海からは「営業面についてはまだ検討していない」という理由で明確な回答はなかった。でも、乗り換えの手間を考えたら、確かに利用者心理としてはそんな気がする。大阪からの視点だと、東京とは違う風景が見えてくる。

これに私の”テツ心”がくすぐられた。私も負けじと手を挙げて質問した。

次ページくすぐられる”テツ心”
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • iPhoneの裏技
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • ポストコロナ時代の人づくり最前線
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT