名古屋には鉄道の「未来」がある 鉄道の過去・未来が名古屋にはある

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くすぐられる”テツ心”

質問1「リニアの品川―名古屋間の所要時間は最短40分ということだが、各駅停車だと何分かかるのか」

回答「各駅停車の列車は途中駅で後続列車の通過待ちがあるので、仮に8分停車するとしたら、途中駅ごとに8分ずつ上乗せされることになる」。途中駅は4駅あるので、8分×4=32分上乗せ、つまり各駅停車の東京―名古屋間は1時間12分かかることになる(後日、JR東海の広報部から8分というのはあくまで仮置きの数字で決定しているわけではないという説明がありました)。

質問2「リニアは東京と名古屋をほぼ直線の286キロメートルで結んでいるので東海道新幹線の距離(366キロメートル)よりも短い。だとしたらリニアという新しい技術を使わなくても、リニアの軌道上に線路を敷いて最新の在来型新幹線を時速350キロメートルで走らせることができれば、距離も速度も現行よりも改善され、1時間かからずに東京―名古屋を結べるのではないか」

回答「リニアには40パーミルという急勾配の区間もある。リニアは時速500キロメートルで勾配区間を走れるが、車輪走行では急勾配を高速で登ることはできない」

リニア中央新幹線が東海道新幹線のバイパス目的であるなら、リニアにこだわらず在来型新幹線でもよいのではと思っていたが、リニアのほうがいいという回答だった。

質疑応答は予定の終了時刻を30分近く過ぎても続けられ、質問がほぼ出尽くしとなってようやく終了した。重要な問題はもちろんのこと、私のような好奇心にかられた質問まで真摯に答えていたJR東海の担当者の姿が印象的だった。

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