――そういえば、「シャンパンブランチ」の内装が半年前から少し変わった気がします。
私の実家は(名古屋市)北区で居酒屋を営んでいます。旅行会社を辞めた後は、いくつかのレストランやカフェで働かせてもらいました。さまざまな店商売を見てきて「お店は今がよくても、放っておくと傾いていく」と感じています。周囲に新しい店がどんどん増えていきますしね。
お客さんの様子を見ながら、メニューや内装をちょっとずつ変えていき、つねに新しい状態を保たねばなりません。お客さんに「この店は来るたびに進化していく」と感じてもらえたら、また足を運んでいただけると思っています。
人にも投資していますよ。「KRAL」の店長は開店時から6年間も働き続けてくれています。そういう人にはぜひ投資したい。彼女も含めて、今年も2週間ほどトルコ視察旅行をする予定です。百聞は一見にしかず、ですからね。
名東区にカフェ需要はある
――2店舗目の「KRAL」も名古屋市の名東区内で出店したのは、「シャンパンブランチ」との距離が近くて掛け持ちしやすいからですか。
それもあります。もうひとつの理由は、この地域はお客さんの流れと振る舞いがいいことです。名東区は東名高速のICもあって、東京からの転勤族なども住んでいるので、可処分所得が多くて外食に慣れている人が多い。マンションの建て替えなども進んでいます。カフェの需要は少なくないと思います。
――3店舗目の計画もあるのでしょうか。
私は5年ごとぐらいに新しいことをやりたいタイプです。「おいしいご飯を提供する快適な漫画喫茶」や「映画『ジョイ・ラック・クラブ』みたいに女性だけで麻雀ができる店」などをときどき考えています。お店を作るのはすごく楽しいので。
でも、今は2店舗で精いっぱいです。お店がかわいすぎて、どちらにも1日中いたいから。私にとってのお店は子どもみたいなものかな。オープンしたその日から命が吹き込まれたように感じています。スタッフに任せることも必要だと思うけれど、自立してしまうのが寂しいのかも。いつまでもかまっていたいんです。
実際は、「シャンパンブランチ」はどのスタッフでも回せる態勢にしています。でも、数年ぶりに私を訪ねて来てくれるお客さんもいるので、私がいないわけにはいきません。「KRAL」はまだまだ手が離せませんし、「これからトルコ旅行に出かける」といったお客さんには日本人女性である私の目線からオススメの場所などを教えてあげたい。
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