"真のチーム”がないから、日本は勝てない 日本のチームは、単なるグループでしかない?

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日本にはすでに優秀な人材、頭脳はある。にもかかわらず、世界のなかで埋没し始めている背景には、「チーム」の不在という問題点がある。メンバーのアイディアや知見をつなぎ合わせることで、イノベーションを起こすチームの作り方について、インテカー代表取締役社長の齋藤ウィリアム浩幸氏に聞く。

日本にはグループはあってもチームがない

日本企業が世界市場で苦戦し、なかなかヒット商品を生み出せなくなっている。その原因についてさまざまな分析がされているが、本質的な理由は日本企業には「チーム」がないことだ。

このように私の考えを述べると「日本人は集団行動が得意で、チームで動いているのではないか」という反応がしばしば返ってくる。実はここに問題の核心がある。日本人が作っているのはチームではなくグループなのだ。

日本に来て私が驚いたのは、日本では企業だけでなく行政も学校も、どこも組織のあり方がとても似ていることだ。そして日本の組織にはチームがなく、どの組織もグループで動いていることだった。

グループとチームの違いとは何か。一言でいえば、グループは似たような人たちの集まりである。同質性が高く、多様性の低い集団だ。日本企業では構成要員の専門性やスキルが同じというだけでなく、出身大学さらには学部が同じといったことも多い。社員同士が「何年入社?」とよく聞くが、これは日本企業にしかない現象だ。

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