転職の際「部下」を連れていくことの大問題 誰も望まない残念な結果になる可能性も大

✎ 1〜 ✎ 123 ✎ 124 ✎ 125 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
転職先に前職の部下を引き連れてくると、残念な結果になってしまうかもしれません(写真:xiangtao / PIXTA)

転職する際、かわいがっていた前職の部下を引き抜いていきたがる人がいます。大きな成果を出すためには1人ではなくチームで取り組むほうがよく、人柄も力量もよく知っている仲間を連れていくことが必要ということかもしれません。ただ、転職先の会社からみて、その部下たちは本当に必要なのでしょうか?

ある化粧品会社の失敗例

この連載の記事一覧はこちら

取材していて、多くの失敗例をみてきました。たとえば、ある創業40年を誇る化粧品会社での出来事。創業オーナーが70歳を前にして引退を決意。事業継承をとなったとき、オーナーは内部昇格で後継者を選ぶのではなく、外部から招聘することにしました。そのオーナーはヘッドハント会社を通じて、数多くの後継者候補と会い、大手流通会社の社長Dさんと意気投合。この人であれば後継者を任せられる……と確信して「当社の新社長になっていただきたい」とオファーを出しました。するとDさんは「喜んでお受けします」と回答をしたものの、

《今の会社で一緒に働いている経営企画室の主任であるSさんと、マーケティング部長のCさん、それに営業本部のJさんを連れて行きたい。それが無理なら社長就任は難しい》

と条件を突きつけました。社長だけでなく新たに数名の経営幹部および幹部候補も外部から招聘することになるのです。

次ページオーナーは条件を呑んだ
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事