終身雇用の「崩壊」は、こうして売り込まれる

人事コンサルの資料から見えた「逃げ道」は?

社員に「しがみつかれる」ことを、多くの企業は警戒している。働く側はどう考えるべきか?(写真:motoko / PIXTA)

「終身雇用の崩壊」というワードは、これまでも、繰り返しメディアで取り上げられてきた。昨今では人材不足や採用難が叫ばれているが、一方で40代以降の社員に対する「リストラ」の話は、まだまだ目にすることが多い。

日本では法律や判例上、企業が労働者を解雇する要件は厳しい。一度雇用してしまえば簡単に関係を解消できないことが原則だ。仕事の成果が出ないローパフォーマー(いわゆるローパー)の扱いに苦慮した企業の中には、「追い出し部屋」などを使った嫌がらせや、執拗な退職勧奨など、違法と評価されかねない手段を使ってきたところもある。しかし、そうした行動は裁判に持ち込まれ、マスコミでも批判されるなど、会社の社会的評価を貶めるリスクがあった。

人材管理の「出口」を戦略的に考えている

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この状況を企業も座視しているわけではない。実は、人事の世界では「イグジットマネジメント」という考え方が広がっている。「リストラ」という言葉は広く馴染みがあるが、この言葉を聞いたことがある人は、多くないかもしれない。これは、業績が悪化したり、ローパーを放置しておいて急に辞めさせるのではなく、人事システムの運用に、あらかじめ一定数が定年前に会社を去る仕組みを作るものだ。いわば、戦略的に人材の出口(イグジット)管理を行うことである。

今回入手したのは、大手人事コンサルティング会社のクライアント向け資料。この資料の内容から、サラリーマンが無防備に「出口」に追いやられないためのヒントが見えてきた。

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