大本営発表でも実態はかなりつかめる
損保トップの東京海上日動火災が211位にいるのはやや意外だが、同社も年収を開示しておらず、754万円という年収は、全従業員を対象とした有価証券報告書から引用したものだ。新卒採用の内訳をみると、全国型(総合職)は全員男性、地域型(一般職)は全員女性と、過去には数名の例外もあろうが、きれいに男女で職種が分かれる。
従業員1万7465名中、男性9616名、女性7849名という従業員数から推定すると、総合職よりも待遇の低い一般職が45%とかなりの割合を占める。総合職の年収についてはサンプル数409名に過ぎないが、持ち株会社・東京海上ホールディングスの1245万円(平均年齢41.2歳、大半子会社からの出向者)がひとつの参考値となるだろう。
221位のグリーもあくまで有価証券報告書ベース。初任給から学歴に関係なく年俸制で、下は400万円台から上は実に1500万円という幅のある設定となっている。設立から8年半、平均年齢31.5歳という若い会社の平均年収751万円をどうとらえるか。まれなる能力の評価としては、初任給の幅ほどのインパクトに欠けるように思われる。
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