アベノミクス期待から円安が進み、株価も上がる状況が続いている。が、肝心の企業の業績は本当に上向いているのか。3月15日発売の『会社四季報』春号から、前期に続き、今期、来期とも増益が見込まれる元気企業を探してみた。
まずは、時価総額の大きい主力企業から5期連続で営業利益が伸びる会社のランキングを見てみよう。3月5日時点の時価総額が3000億円を超えていた主力企業に限定し、来期の営業増益率が高い順に並べたところ、成長企業とともに、復活組、回復組も数多く顔を出した。
回復途上の三菱自動車、成長続く大塚HD
1位は回復組といえる三菱自動車。2009年3月期の営業利益は39億円に落ち込み、この期の経常損益は149億円の赤字に沈んでいた。今13年3月期も営業利益は800億円の期初見通しから、リコールに伴う市場措置費用が膨らんだことで640億円に下方修正。リーマンショック前の08年3月期に1085億円の営業利益を稼いでいただけに、いまだ本調子とはいえない状況だ。
2位は年商1兆円企業ながら依然、成長企業といえる大塚ホールディングス。10年12月に上場したばかりだ。ポカリスエットなど機能性食品でも有名だが、同社の売り上げの3割を占めるのが医療用医薬品である抗精神病薬。これが引き続き牽引する格好で、連続最高益を更新しそうだ。
3位も過去最高益水準と好調のKDDI。今年1月に会社が今期営業益見通しを5000億円から5050億円へ上方修正をしており、四季報ではさらなる上振れも予想している。携帯電話のデータ収入が拡大。光回線も増勢。さらに来期はケーブルテレビのJCOMが連結化。5期連続増益では唯一の営業益6000億円超え。最終利益を含めて、過去最高益が見込めそうだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら