自称デキる男が見逃す「話し方」3つのコツ もしやTPOで話し方を変えていませんか

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NHKアナウンサーが実践している「感じがいい」と思わせる話し方とは?(写真 :Graphs / PIXTA)
「好きな女性アナウンサーランキング」の常連で、「あさイチ」や「紅白歌合戦」など人気番組の司会として活躍する有働由美子アナウンサー。彼女の「感じのよさ」はどこに理由があるのでしょうか? 反対に、すらすらとロジカルに話しているのに、「この人の話は聞きたくないな」と思われてしまう「自称デキる男」。あなたの周囲にもいませんか?
『誰からも好かれるNHKの話し方』の著者である財団法人NHK放送研修センター・日本語センターに、有働アナをはじめNHKアナウンサーが実践している「感じがいい」と思わせる話し方について聞きました。

 

ビジネスでは理路整然としたムダのない話し方を求められるシーンがありますが、実際のところ、それだけでは相手の心を動かすことはできません。「この人の言うことなら信頼できる」と思わせる「感じのよさ」も必要不可欠です。

では、その「感じのよさ」は、どのような言動から生まれるのでしょうか。なぜ、NHKのアナウンサーは「感じがいい」のでしょうか。

NHKのアナウンサーが「感じがいい」理由

・コツ1:主役は「情報」と心得ている

有働由美子アナウンサーをはじめ、NHKのアナウンサーが「感じがいい」と視聴者に思われているとすれば、その理由は、自分が主役にならず、「黒子」に徹していることにあります。

アナウンサーの仕事は、一見華やかな印象に映るかもしれません。テレビに出演しているので、どうしても「目立ちたがり屋」「自己主張がある」というイメージがつきまといますが、自己表現したい、目立ちたいという気持ちで仕事をしているNHKアナウンサーは、一人もいません。

「あさイチ」や「紅白歌合戦」で司会を務めている有働由美子アナウンサーは、その言動がメディアで話題になることもあります。しかし、それは番組のなかで「視聴者を代弁する」という役割を担っているからです。

彼女は「私が! 私が!」と自己主張をしているわけではありません。彼女が他のアナウンサーよりも注目されているのは、あくまでも視聴者に「情報」を楽しく、わかりやすく伝えようとした「結果」なのです。

2015年の紅白歌合戦をご覧になった方でも、総合司会を務めていた有働アナウンサーの印象が残っている人は、あまりいないのではないでしょうか。

総合司会の黒柳徹子さんを気遣いながらも、番組の進行役に徹していました。コメントは必要最低限にして、黒柳さんがステージを移動するのをフォローし、歌手の方たちの邪魔にならない動きを心がけていました。同僚であるアナウンサーから見ても、まさに黒子の名にふさわしい働きぶりでした。

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