自称デキる男が見逃す「話し方」3つのコツ もしやTPOで話し方を変えていませんか

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・コツ3:「意外とおもしろい」を武器にする

「感じがいい」と思わせる人は、意識的に場をなごませるような言動をしているものです。「きょうの料理」を担当する後藤繁榮アナウンサーは、番組の中でダジャレを言うことで視聴者の間で話題になっています。

ダジャレと言うと、「くだらないおやじギャグ」「言われても反応に困る」という印象の人もいるかもしれません。しかし、ダジャレもコミュニケーションの手段のひとつとしてとらえると印象が変わります。

後藤アナウンサーが、ダジャレを言うようになったことには理由があります。番組を担当し始めてまもない頃、料理研究家の先生に「後藤さん、こしょうをふってちょうだい」と言われたときのこと。お安い御用と胡椒をふったけれども、こしょうが出てこない……。それを見た先生に「後藤さん、蓋をしたままじゃないの」と指摘されたとき、瞬間的に「故障(こしょう)しているのかと思いました」と後藤アナウンサーが返しました。

このとき、現場にはカメラマンやディレクターなど十数人がいましたが、収録中だから笑ってはいけません。しかし、後藤アナウンサーには彼らがみんな声を殺して肩を震わせる様子が見えました。後藤アナウンサーは、次のように当時を振り返ります。

「このとき、スタジオが和んでいるぞ、と思いました。スタジオがいい雰囲気になっているということは、茶の間にも、そういう雰囲気が伝わるのではないか。考えてみれば、食べることは楽しいことだし、当然、作る時も楽しい気分で作ると、おいしい料理ができる。そういう雰囲気を作るのも私の役割のひとつではないかなと思ってから、『箸は端のほうにありました』などとダジャレを意識して言うようになりました」

ダジャレは人間関係の距離を近づける

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ダジャレは場の雰囲気をなごませる、人間関係の距離を近づけるという効果があります。そういう意味では、目上の人などが、ダジャレを言うのは悪いことではありません。

NHKアナウンサーは、どちらかと言うと堅くて真面目というイメージをもっている視聴者が多いようです。でも、そんなアナウンサーがダジャレを言うと、意外と親しみやすいという印象になります。

有働アナウンサーが視聴者の支持を集めているのも、「NHKのアナウンサーなのに意外とおもしろいことを言う」という点にあるのかもしれません。こうした「意外に」というギャップは、人間関係で武器になります。

立場が上の人や真面目な人がダジャレや冗談を飛ばしたりすると、一気に場が和むことがあります。ダジャレを連発するのはおすすめできませんが、人間関係の距離を縮めるコミュニケーションツールとして活用することはできます。

NHK放送研修センター・日本語センター

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1985年、NHK放送研修センターの設立と同時に発足。放送で培った「ことばコミュニケーション」の知識、経験を広く社会に普及させる活動を行っている。NHKアナウンサーなど職員に対する研修の他、社会人に向けたことばセミナー、朗読講座や、大学や専門学校での講義、企業や自治体に出向いての研修など、幅広く実施している。講師は、全員アナウンサー経験者。

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