自称デキる男が見逃す「話し方」3つのコツ もしやTPOで話し方を変えていませんか
有働アナウンサーと同期入社で、朝の情報番組「あさイチ」でも一緒に仕事をしている中谷文彦アナウンサーは、こう証言します。
「連続テレビ小説の直後に放送される『あさイチ』では、司会の井ノ原快彦さんと有働アナウンサーがドラマの内容を受けて感想を述べ合う『朝ドラ受け』が評判を呼んでいることもあって、有働アナウンサーは一見、自分のことを語っている印象を受けるかもしれません。
でも、彼女がそのまま前に出てくるのは朝ドラ受けくらいです。それ以外はタイミング良くファックスの情報を入れ、笑いを誘ったり、番組の流れを変えたり、ゲストが話しやすいように質問したりと、あくまでも情報を伝えること、ゲストのコメントを引き出すことなど、基本的には黒子に徹していると僕の目には映っています」
主役は「情報」
あくまでも主役はアナウンサーではなく、アナウンサーが伝えるべき「情報」です。情報が主役であるのは、アナウンサー以外の一般の人でも同じです。特にビジネスシーンでは、それが顕著。商品を販売するとき、企画をプレゼンするとき、どんな情報を提供できるかで成果は変わってきます。
たとえば、デジタルカメラの営業マンが「このデジカメは、すごいんです! 私が自信をもっておすすめします!」とアピールしても、旧知の仲でもなければ、「あなたがそんなに言うなら」ということにはならないでしょう。
しかし、こんな情報を与えられたらどうでしょうか。「このデジカメは、子どもやペットを撮影するのにもってこいです。激しく動く被写体でもブレを最小限に防ぐ機能がついています。また、連写機能がすぐれているので、子どもやペットの生き生きとした表情や動きを連続写真で収めることが可能です」。
子どもやペットの写真をよく撮影する人は、食指が動くかもしれません。普段の雑談でも、「○○というお店は、おいしいからおすすめだよ」と言われるよりも、「○○という蕎麦屋さんは、ミシュランの2つ星を獲得したお店で、特に鴨南蛮蕎麦は絶品ですよ」と言われたほうが、もっと詳しく話を聞きたくなりますよね。
主役はあくまでも、あなた自身ではなく、伝えるべき情報です。情報を一生懸命伝えようという姿勢や、情報の切り口などが、個人の感じのよさや存在感につながるのではないでしょうか。
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