消費増税前の住宅駆け込み需要は期待できるか 積水ハウス VS.大和ハウス

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消費税が上がったあと、住宅市況はどうなるのか

日本全体の景気が低迷している中で、積水ハウスは前年同期より2.6%、大和ハウスは7.8%の売り上げを伸ばしました。

しかし消費税が上がった後は、がくんと売り上げが落ちるのではないかと、私は懸念しています。増税後に「住宅を買おう」と考える人は少ないのではないかと思うのです。

駆け込み需要は、今年末くらいまでは続くと考えられます。住宅は建つまで時間がかかりますから、消費税増税より数カ月前に駆け込み需要が息切れするかもしれません。

ただ、先ほども述べたように、増税までの契約が現在の消費税率を適用される予定ですから、ギリギリまで契約が伸びる可能性も否定できませんが、いずれにしても、年内がピークと考えます。それまでは、ハウジングメーカーの業績はもう少し上がり続けるでしょうが、その後、どうなるのかが問題です。

いずれにしても、駆け込み需要は、需要の先食いです。2011年に、地デジの切り替えによって薄型テレビの需要は3年分以上も先食いされたと言われています。実際、地デジ切り替え後にはテレビの売上が急速に落ち込みました。その後、シャープやパナソニックなど日本の家電メーカーが軒並み経営危機に陥ってしまったのも、このことと無関係ではありません。

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