――ケベックのフランス語と、フランスのフランス語は違いますか?
シャロンさん:ケベックのフランス語は古いフランス語です。フランスから離れた場所で昔はネットもなかったので、そのときに使われていたフランス語がそのまま残りました。フランスのフランス語よりもフォーマルです。
フランス語を話したほうがいいと言っても、流暢である必要はないのです。フランス語を少しでも話すことでその人が文化を尊重しているという姿勢になります。日本とケベックでは距離がありますので、その距離を埋めてビジネスをするためには信頼がとても大切です。言語は信頼を得る「鍵」になります。
しかし、言葉の違いよりももっと大切なのは、最初にお話したように「礼儀」の違いがあることや、ジェンダーの観点などの「ビジネス文化の違いです」。そこをちゃんと理解していることは個人的な信頼になり、言葉の壁を越えます。
言葉のことで言えば、もしかしたら将来的にはケベックで日本語を話す人が増えるかもしれませんね。と、いうのも日本のアニメがとても人気で、アニメをきっかけとして日本語に興味を持つ人が多いのです。
私たちの世代は、車から日本を知りました。今の若者はアニメや漫画から日本に関心を持ちます。若い人同士がパートナーを組めば「アニメ・漫画」という共通点から話ができて仲良くなれるのです。
――エンターテイメントということでは、日本でも有名な”シルク・ドゥ・ソレイユ”は、ケベック発ですよね。
シャロンさん:シルク・ドゥ・ソレイユの日本公演の観客動員数は1000万人を突破しました。今年はマイケルジャクソンという面白いテーマで楽しんでいただけると思います。
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