インスタのハッシュタグ機能を通じて、ユーザー同士がつながり、仲間を増やす現象も起きているといいます。たとえば「#5か月」は、インスタ上では「子どもが生まれてから5か月」を意味する、母親たちにとっての共通語になっているのだそう。なるほど、このワードで検索すると赤ちゃんの写真がたくさん出てきます。
「『#5か月』のように、子どもの成長をインスタに投稿することは、いわば日記を他ユーザーと共有する感覚です。赤ちゃんの姿を写真に残すだけでなく、離乳食で何に挑戦したというような、育児記録の意味合いもあります。同時に、お昼寝アート、おむつアートの画像を投稿し、『いいね!』がつくことで、祝福を受けたように感じるのでしょう。ほかにも朝ごはんやお弁当、服のコーディネートなどもハッシュタグの対象になり、交流の場が生まれているのです」
確かに、インスタグラムのハッシュタグ機能を使えば、簡単に共通の趣味や同じ立場の人たちを探し当て、つながることができそうです。
「インターネットの普及が進み、若者の興味は分散、細分化しています。昔は、ドリフやベストテン、はやりのドラマを見ていれば、翌日クラスの話題についていけた。しかしもう、学校や会社の中だけでは、興味が一致する人を見つけることが難しくなっています。その点、SNSならば話は早いのです」(藤田さん)
オジサンの「過剰な自撮り投稿」はキツい
私たちアラフォー以上世代がインスタグラムを使いこなし、今よりデキる大人になったり、あわよくば後輩や部下に尊敬される上司になったりする方法はあるのでしょうか?
「インスタを始めたい人は、ぜひ『今すぐ使えるかんたんmini インスタグラム はじめる&楽しむガイドブック』(技術評論社)をご参照いただきたいですが、ここでは特に、インスタを活用すれば若手とのコミュニケーションの幅が広がることを強調したいです」(金濱さん)
若手とのコミュニケーション。確かに、働く大人にはつねについて回る大切な課題です。ただし、実際にインスタグラムを使いこなすためには、一定の心構えや注意も必要だと藤田さん。
「インスタは『日常の中の非日常』を切り取ることで、カッコよく見せるものです。カッコよく、独自の世界観を見せられる人の共通点は、ミステリアスさがあること。どんな人なのか、よくわからないぐらいのほうが、素敵に見えるものですよ。
中年の男性がインスタグラムでやってしまいがちなミスは、私生活を丸出しにすることと、過剰に『自撮り』を投稿すること。ジョージ・クルーニーみたいな人ならば止めませんが、オジサンだということがわかるものはあまり投稿しすぎないほうがベターでしょう」(藤田さん)
それでは一体、どんなものを投稿すればいいのでしょうか?
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