全米州立大と豪州大。おトクな2つの留学法 コミュニティカレッジとTAFEという選択肢

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オーストラリアは、「留学」が国の大きな産業になっているので、留学生の受け入れには積極的である。アメリカと比較して治安がよく、国が留学生を守るための法律を制定していることも、保護者にとって安心材料となっている。

ちなみに、世界で最も住みやすい都市ランキング(2012年)では、トップ10中に、オーストラリアの4つの都市がランクインしていることもお伝えしおく。

もし実学を学びたいなら、オーストラリアへの進学を勧める。TAFE(テイフ)経由で大学に進学すれば、英語力に加えて、専門的な知識や技能をつけることもできる。卒業後の就職などを意識した手堅い選択となる。

一方、アメリカの大学は教養教育(リベラルアーツ)重視で、実学重視のオーストラリアとは異なる。アメリカ留学は、自分でサバイブしなければならない環境に身を置くことで、大きな成長につなげたい人にとってはフィットするが、そうでない人にとっては過酷で厳しい環境にもなる。

英語力の基準は低くない

では最後に、このアメリカのコミカレとオーストラリアのTAFE(テイフ)で求められる英語力を説明しよう。

コミカレの入学基準はTOEFLスコア60点。TAFEの入学基準はTOEFL換算で70点程度だ。しかしながら日本の高校生の英語力は、大学入学時の平均でTOEFLスコア約30点。東大合格者の平均でも60点程度であることを踏まえると、高い基準であることには間違いない(詳しくは前々回の記事を参照)。

日本の高校生が、確かな英語力を身に付けることさえできれば、進路の選択肢は世界に広がる。

(構成:上田真緒)

藤井 雅徳 ベネッセ・高校事業部グローバル事業推進ユニット長

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ふじい まさのり / Masanori Fujii

1975年大分県生まれ。99年、ベネッセコーポレーションに入社。入社から8年間、年間200本を超える高校生への進路講演、教員向けの研修会、大学受験情報の分析などを行いながら、学校改革支援に従事する。2008年5月、米国のトップ大学を目指す少数精鋭の進学塾「ルートH」開校。3期生までで10名の卒業生を輩出し、米ハーバード大に5名、米イェール大に3名等、高い合格実績を残す。ソーシャルイントラプレナー(社内起業家)として、現在7つの新規事業プロジェクトを担当。

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