(第11回)創意工夫を武器に逆風の採用環境に挑む【ジェーシービー】

--仕事内容の厳しさを伝える場所は面接ですか

 ホームページのコンテンツでも伝えていますが、やはりリアルな機会である企業セミナーを重視していますね。各部署の部長が5~10分ほど「今の世の中や会社を取り巻く環境」から「仕事で苦労したこととそれをどのように乗り越えたか」などの話をしてもらっています。そう言った体験談などを通し、そもそも「働く」ということについて真剣に考え、感じてもらえる機会をつくっています。その後、質問会を設定しており、社内にあるカフェテリアで社員とざっくばらんに話をしてもらい、雰囲気、ビジネスの環境変化、仕事の厳しさ・難しさをよく理解した上で選考に進んでいただきます。
 社員には「格好いいことは言わなくていい。ありのままに話をしてください」と伝えています。ギャップを埋めるために、面接では選考しながら諭す部分も多いですね。

--業界の見られ方を変える根本的な解決方法を模索されていますか

 やはり低年齢からの教育に勝るものはないでしょう。特に「お金」に対する教育はまだまだこれからだと感じています。その、対策の一つとして、人事部からの発案で、子どもたちが経済活動・社会活動を楽しく体験することができるキッザニア東京へのパビリオン出展を実現しました。子どもの頃からお金を正しく理解する教育をすれば、クレジットカード=怖い・危ない、という間違った理解を払拭できる。一社でできることには限りはありますが、金融系の会社は同じような問題意識をどこかに持っているのではないでしょうか。

--選考のプロセスを教えてください

 エントリー数は例年約2万人。企業セミナー参加者が5000~6000人。適性検査を受けて一次面接へ進む方が3000人くらい。一次面接では、学生の緊張を解きほぐし会社や仕事の理解を深めてもらうために社員1対学生2−3をグループにし、社内のカフェテリアで話をしてもらってから、その学生のグループがそのまま面接に入るというユニークな方式をとっています。例年だと3000→1000人、その後の二次面接で1000→300人くらいに絞り込み、最終面接で半数くらいに内定という流れになります。

--数多くの社員が採用に協力しているそうですね

 全社員の約一割以上にあたる300人が何らかの形で採用に携わっています。会社の資源である人材を獲得することだけではなく、多くの社員が採用活動を通して改めて会社のことを理解し直すことも訴え、社内の理解を得ています。気をつけなければならないのは、採用活動が忙しくなると、人事部から社員への依頼の仕方などが徐々に雑になってしまわないかということ、常に監督者が注意しておくことは欠かせませんね。
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10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

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