9月入学は、日本の大学システム変革の一歩

立命館大学・川口清史総長インタビュー

学生たちはそれぞれ、日本語、中国語、朝鮮語を習得すると同時に、各国の歴史や政治、現代アジア文化の現状について理解を深めるようなカリキュラムを履修する。今年2月17日から、中国をかわきりに移動キャンパスがはじまっている。

「キャンパスアジア・プログラム」は、文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」に採択されており、我が校も含め、全国で10校の大学もしくは大学院が採択されている。学部対象のプログラムは3校で、3カ国間でプログラムを実施するのは本学のみだ。このようなプログラムを実現できたのは、以前から世界各国の大学と学術交流を行ってきたことにある。これをモデルに今後は、アジアの大学だけでなく、欧米の大学とも提携して同様なプログラムの実施も考えていきたい。

――立命館はグローバル時代にどう対処していくかについては、取り組みが他大学より早かったように思えます。

1988年に関西で初めて国際関係学部を設立して、世界各国の大学と協定を締結、留学生を受け入れたり、学生を派遣することを本格化させた。また2000年には立命館アジア太平洋大学(APU、大分県)を設立した。

他にも、国際化に対応したプログラムをはじめとしたさまざまな取り組みを通じて、より体系的に、より多様なものにしようと努力してきた。本学は私立大学の中で海外への派遣学生数で全国1位1196人(2011年度)、留学生受入数もAPUが2508人(2011年度)で全国1位、立命館大学が785人(2011年度)で関西1位だ。

APUでの経験を全学に生かす

大分にあるAPUはすでに世界から学生が集まっている。学生の半数は世界83カ国・地域から集まった留学生であり、教員も半数は外国人だ。今後はAPUでの経験・実績を立命館大学のグローバル人材育成に活かしていきたい。

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