「休暇の取らせ方」が下手な上司に欠ける視点 「かえって疲労困憊」な休み方をしていない?

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中には、とにかく日頃の疲労の蓄積を解消しようと、時間を気にすることなく寝続けてしまう方もいますね。身体を休めることも大切ですが、仕事のことを忘れられる休暇中に、特に何もせずに過ごしてしまうと、気持ちの上で、オンとオフの切り替えができないままになってしまいます。結果的に欝々とした気分を招いてしまうことも多いのです。

ですから、一時的にでも集中できる「何か」や好きなことをすることで、頭の中を仕事からプライベートに切り替える必要があるのです。実は、この切り替えがしっかりできるようになると、仕事の生産性が上がりやすくなります。仕事以外の何か違うことをすることで積極性が育まれていくため、仕事に対してもポジティブなイメージを持ちやすくなるのです。

逆に、「仕事がつまらない」と感じてしまう人の多くは、常に受け身の姿勢であることが多く、上司から言われたことをひたすらやり続けます。そのため、現実と理想のギャップを感じやすく、仕事がネガティブなものになる傾向が強いのです。

そういった状態から抜け出し、モチベーション高く仕事をこなしていくためにも、仕事以外の「何か」に集中できる時間は大切になります。

「昔の自分」は何に興味を持っていた?

では、何をすればいいの?という相談もよく受けるのですが、人からこれをするといいよと言われても、人によって好みも興味も違うので、難しい問題です。運動が好きな方は、ランニングやウォーキングもよいですね。自分の目標を立てて、それをクリアしていく感覚がモチベーションアップに繋がるかと思います。

ただ、体を動かすことが好きでない方には、不向きかもしれません。好きなものがわからないという方は、違う環境に身を置くのも一つの方法です。行ったことがないところ、やったことがないことにあえてチャレンジしてみるのもお勧めです。

また、昔の自分が何に興味を持っていたのか、今一度思い出してみるのもお勧め。その方法として役立つのが、学生の頃の友人や知人と会うことです。たとえば、仕事仲間と飲みに行くと職場の愚痴などが話題の中心となってしまいますが、学生の頃の友人と飲みに行くと思い出話に花が咲き、話をしていくうちに、自分がどんなことに興味を持っていたのか思い出すきっかけになるでしょう。

同じ効果を狙う策として、自分が若いときに流行っていた音楽を聴いてみるのも効果的です。昔の記憶や感情が蘇り、忘れていた思いに胸が熱くなるかもしれませんね。

仕事へのモチベーションを保ち、充実した社会生活を送るには、気持ちの切り替えが大切です。気持ちよく休暇を取って、仕事以外の「何か」に集中できる時間を過ごし、オンとオフの切り替えをしっかりとっていくことを目指したいですね! 皆さん、いい休暇をお過ごしください。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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