「義務教育が無償でない」という巨大すぎる謎 こうして保護者から気軽に徴収される!

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わたしは「事務室だより」というおたよりを発行しているので、そこに「公費で、こういう備品を買いました」という情報も載せています(小谷場中のWebサイトからも閲覧可能)。そうすると保護者の方から、「学校のおカネ(公費)って、こんなふうに使われいるんですね」と驚かれたりします。

PTA予算の「学校協力費」についても、会員に存在が知られていないのは問題ですね。みんな、会費の使われ方を知る権利はあるのですから、一人ひとりが公開を要求したほうがいいんじゃないでしょうか。そもそも、PTAは総会で決算報告をするはずなので、そこで詳細な情報を提供するべきでしょうね。

事務職員が学校財務を担えば学校が変わる?

――柳澤さんのような、やる気のある事務職員が学校にいれば、公費の使い方がずいぶんと効率化されて、保護者の負担金も減るでしょう。でも、現状そこまでやってくれる事務職員は、少ないのでは?

事務職員の仕事内容って、はっきり決まっていないですからね。学校教育法には「事務職員は、事務に従事する」という一文の規定しかありません。

しかし、「標準的な職務内容」は任命権者(都道府県教委など)から通知されています。そこに「学校財務」は含まれています。関わりの度合いは事務職員によってさまざまですが、今回お話したように実はいろんなことで貢献できる立場にいるのです。私たちももっと努力して、「事務職員って、重要なポストなんだ!」と思われるようにならなければと思っています。

大塚 玲子 ノンフィクションライター

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おおつか れいこ / Reiko Otsuka

主なテーマは「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者)」。著書は当連載「おとなたちには、わからない。」を元にまとめた『ルポ 定形外家族』(SB新書)のほか、『PTAでもPTAでなくてもいいんだけど、保護者と学校がこれから何をしたらいいか考えた』(教育開発研究所)『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版)『オトナ婚です、わたしたち』(太郎次郎社エディタス)『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(同)など。テレビ、ラジオ出演、講演多数。HP

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